データガイド
DISCのスタイルの割合:韓国の研究91本と大学生のサンプルで見るD・I・S・C
韓国のDISC論文91本のまとめでは、影響型35%、安定型27%、慎重型20%、決断型18%でした。看護学生とマンガ・アニメーション学科の学生のサンプル、数字の読み方をまとめました。
DISCのスタイルの割合、多いのはどのスタイル?
DISCは、仕事やコミュニケーションでの行動を四つのスタイルに分けます。mind.ioでは決断型(D)、影響型(I)、安定型(S)、慎重型(C)と呼び、韓国の論文ではDを主導型、Iを社交型と呼ぶことが多くなっています。診断を受けると「自分のスタイルは多いほうなのかな」と気になりますよね。
2004年から2019年第1四半期までに韓国の学術誌に載ったDISCの論文91本をまとめた研究は、論文で報告された割合が影響型35%、安定型27%、慎重型20%、決断型18%に収束したと要約しています(Lee、2019年)。ところが表の全体まで確かめられる大学生のサンプル2つを見ると、様子はかなり違います。看護学生では安定型が48.5%で半数近くを占め、マンガ・アニメーション学科の学生では影響型が41.7%でもっとも多く、安定型は10.0%にとどまりました。
このガイドでは、まとめ研究と2つのサンプルの数字、ほかの研究で出た割合、数字を読むときに覚えておきたいこと、そしてmind.ioのDISC診断の結果と何が違うかをまとめます。
韓国の研究91本のまとめ:影響型が35%でもっとも多い
Lee(2019年)は、2004年から2019年第1四半期までに韓国の学術誌に発表されたDISC行動タイプの論文91本を集め、誰をどんな道具で調べ、何がわかったかを整理しました。要旨によると、全体の87%は実際にデータを集めた実証研究で、研究対象は大学生がもっとも多く、会社員や医療機関の職員などが続きました。
要旨は、これらの論文でのDISCのスタイルの割合が影響型(I)35%、安定型(S)27%、慎重型(C)20%、決断型(D)18%に収束したと書いています。四つのスタイルに均等に分かれればそれぞれ25%なので、影響型がやや多く、決断型がやや少ない程度です。
ただし要旨には、この数字が研究ごとの割合の単純平均なのか、人数を合算して計算したものなのかは書かれていません。また研究対象は大学生がもっとも多かったので、この割合も「韓国のDISC研究に参加した人たち」のおおまかな姿として読むのが妥当です。
大学生のサンプル2つ:安定型48.5%と影響型41.7%
1つ目のサンプルは、ある大学の看護学科4年生です。2015年と2016年の10月にシミュレーション授業を終えた205人に質問票を配り、回答が不十分な7部を除いた198人を分析しました(女子80.8%)。安定型が96人(48.5%)で半数近くを占め、影響型が33.8%、決断型が10.6%、慎重型が7.1%と続きました(Kim、2018年)。
2つ目のサンプルは、首都圏と地方の4年制大学2校でマンガ・アニメーション学科の1〜3年生120人を2017年1月に調べたものです(女子68.3%)。こちらでは影響型が50人(41.7%)でもっとも多く、慎重型が26.7%、決断型が21.7%と続き、安定型は12人(10.0%)でもっとも少数でした(Kim、2017年)。
どちらの研究も韓国教育コンサルティング研究所のDISC韓国語版を使いました。看護学生の研究は、24問それぞれで四つの形容詞から自分をもっともよく表すものを一つ選んでもらい、もっとも多く選んだスタイルをその人のタイプとして数えたと説明しています。下の表で、まとめ研究と2つのサンプルの割合を並べて見られます。
| スタイル | 論文91本のまとめ Lee、2019年 | 看護学生198人 Kim、2018年 | マンガ・アニメーション学科120人 Kim、2017年 |
|---|---|---|---|
| 決断型(D) | 18% | 10.6% | 21.7% |
| 影響型(I) | 35% | 33.8% | 41.7% |
| 安定型(S) | 27% | 48.5% | 10.0% |
| 慎重型(C) | 20% | 7.1% | 26.7% |
論文ではDを主導型、Iを社交型と呼んでいます。まとめ研究の割合は要旨に書かれた整数で、どう合算したかは要旨に書かれていません。2つのサンプルはどちらも韓国教育コンサルティング研究所の韓国語版の検査を使い、1〜2校の1つの学科の学生なので、韓国人全体の割合ではありません。
同じ看護学生でも研究によって違いました
2つの論文は、ほかの研究の結果も紹介しています。看護学生の論文は、別の看護学生の研究では影響型が54.0%でもっとも多く(Y. H. Lee、2015年)、看護師の研究では安定型が41.6%でもっとも多かったと書いています(RohとShin、2015年)。マンガ・アニメーション学科の論文は、男女の高校生を調べた研究でも影響型が45.9%でもっとも多かったと引用しています(Baek、2007年)。
同じ看護学生でも、ある研究では安定型が、別の研究では影響型が半数前後を占めたことになります。Kim(2018年)も、DISCのタイプの分布は研究に参加した対象者の特性によってさまざまだとまとめています。そのため「韓国の学生のサンプルでは影響型が多く出ることがよくある」くらいまでは言えますが、どの集団でも同じ順番になるとは言えません。
この数字を読むときに覚えておきたいこと
どちらのサンプルも代表サンプルではありません。1つ目は1つの大学、2つ目は2つの大学の学生で、女子が80.8%と68.3%と多く、全員が大学生なので年齢の幅も狭くなっています。どちらの研究も1つの学科だけを調べ、学科どうしを直接比べてはいません。学科はそれぞれの理由で選ぶものなので、2つのサンプルの違いを「この専攻はこの性格」と読むのも難しいでしょう。
DISCは生まれつきの性格より、特定の環境で表れる行動を見る枠組みで、同じ人でも状況によって違うスタイルが出ることがあるとマンガ・アニメーション学科の論文も指摘しています。また、もっとも多く選んだスタイル一つで数える方式では、二つのスタイルが近かった人も一つのタイプとしてだけ数えられます。自分の結果を見るときも、1位のスタイルだけでなく2位との差をあわせて見ると、より正確です。出典とサンプルを確かめられる韓国の成人の代表サンプルのDISC分布は、まだ見つけられていません。
mind.ioのDISC診断とランキングは何が違う?
mind.ioのDISC診断は、仕事の場面24問それぞれで、四つの行動から自分にいちばん近いものを一つ選ぶ独自の診断です。問題数と選び方は看護学生の研究で使われた韓国語版の簡易版と似ていますが、形容詞ではなく場面の文で別に作った質問なので、割合をそのまま比べることはできません。結果は、スタイルごとに全回答のうち選んだ割合で表示します。
DISCタイプランキングは、結果画面で参加ボタンを自分で押した人の結果のうち、最初に表示される1位のスタイルだけを匿名で数えます。送るのは診断の種類と結果、画面の言語だけで、回答や点数は送りません。数字は人数ではなく参加件数で、参加が30件集まるまではランキングを表示しません。
DISCのスタイルの割合についてよくある質問
Q. いちばん多いDISCのスタイルは? A. 韓国の論文91本のまとめでは、影響型(I)が35%でもっとも多くなりました。ただし看護学生のサンプルでは安定型(S)が48.5%でもっとも多かったので、どの集団を調べたかによって変わると見るのが妥当です。
Q. もっとも少ないスタイルは? A. まとめ研究では決断型(D)が18%でもっとも少数でした。看護学生では慎重型(C)が7.1%、マンガ・アニメーション学科の学生では安定型(S)が10.0%でもっとも少数でした。少なく出たからといって、特別だとか問題があるという意味ではありません。
Q. 学科によって割合が違うのはなぜ? A. 2つの研究はそれぞれ1つの学科だけを調べたので、学科どうしを比べたり、違いの理由を検証したりはしていません。学科を選んだ理由、学校、調査時期がすべて違うので、専攻が性格を決めると結論づけるのは難しいでしょう。
Q. mind.ioのランキングと違うのはなぜ? A. 質問と参加した人が違います。2つのサンプル研究は学校で集めた学生を数え、mind.ioのランキングは自分で参加した人たちの結果を数えます。
参考文献:Lee (2019), DISC Behavior Style Research in Korea: Trends and Challenges(韓国語), The Journal of Learner-Centered Curriculum and Instruction 19(12), 277-294, https://doi.org/10.22251/jlcci.2019.19.12.277; Kim (2018), The Effect of DISC Behavioral Style on Nursing Student’s Knowledge and Clinical Performance(韓国語), Journal of the Korea Academia-Industrial cooperation Society 19(11), 60-67, https://doi.org/10.5762/KAIS.2018.19.11.60; Kim (2017), A study of DISC Behaviour Patterns on the satisfaction difference of Comic-Animation Department students(韓国語), Cartoon and Animation Studies 47, 217-239, https://doi.org/10.7230/KOSCAS.2017.47.217.
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