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解釈ガイド

エニアグラムとMBTIの相関は?INFPはタイプ4なのかを研究から読み解く

INFPはタイプ4、INTJはタイプ5?MBTIとエニアグラムの対応表の根拠を、両方の診断を受けてもらった研究とビッグファイブの研究から確かめ、二つの結果の読み方をまとめました。

MBTIでエニアグラムのタイプはわかる?

「INFPは4w5」「INTJはタイプ5」のように、MBTIの各タイプにエニアグラムの番号を割り当てた対応表は、SNSやブログでよく見かけます。両方の診断を受けたことがあれば自分の結果が表と合っているか気になりますし、MBTIしか知らなければ表で自分の番号を探したくなります。でも、INFPなのにエニアグラムではタイプ9と出たり、同じINTJの友だちと番号がまったく違ったりすると、こうした表を信じていいのか疑問がわいてきます。

結論からいうと、二つの診断は別のものを測っています。MBTIは四つの指向を文字で表し、エニアグラムは九つのタイプを根本的な動機と恐れで分けます。ですから、MBTIのタイプごとにエニアグラムの番号を一つずつ決める対応表は、研究に裏づけられていません。研究で見えてくるつながりもあります。エニアグラムを性格の5因子(ビッグファイブ)と比べた研究の結果をMBTIの文字に置き換えると、タイプ5は内向(I)・思考(T)寄り、タイプ2は外向(E)・感情(F)寄りでした。ただ、そのつながりは部分的なもので、同じエニアグラムのタイプの人も多くのMBTIタイプに散らばっていると考えるのが自然です。定番の「INFPはタイプ4」も根拠は弱く、ビッグファイブの結果をタイプ別に示した二つの研究のどちらでも、タイプ4はほかのタイプより内向的ではありませんでした。

この記事では、二つの診断がそれぞれ何を測っているのか、両方を受けてもらった研究やエニアグラムをビッグファイブと比べた研究から何がわかるのか、その結果をMBTIの文字に置き換えるとどうなるのかを順に見ていきます。後半では、MBTIとエニアグラムの対応表をうのみにしない読み方と、mind.io で二つの結果を並べて見る方法を紹介します。

MBTIは指向を、エニアグラムは動機を見ます

MBTIは、ふだんどんなやり方が楽かを四つの指向で表します。外向‐内向(E–I)、感覚‐直観(S–N)、思考‐感情(T–F)、判断‐知覚(J–P)の四つの軸でどちら寄りかをまとめ、16タイプのどれかに決めます。軸はそれぞれ別に測るので、ある軸でははっきり傾き、別の軸ではほとんど真ん中ということもあります。

エニアグラムは九つのタイプを、表に出る行動よりも、その奥にある根本的な動機と恐れで説明します。結果はメインのタイプが一つで、ふつうはウイングが一つつきます。mind.io では、円の上で自分のタイプの両隣にある二つの番号のうち点数の高いほうをウイングとして表示するので、タイプ4なら4w3か4w5になります。タイプごとの動機は「エニアグラム9タイプ」のガイドにまとめました。

つまり二つの診断は、組み立てからして違います。両端をもつ独立した四つの軸と、円の上に並ぶ九つのタイプです。韓国で二つの理論を比べた論文も、MBTIの16タイプとエニアグラムの9タイプは互いに重なり合うものではなく、それぞれ別のものを測ろうとしているとまとめています(Hwang, 2005)。一方の結果からもう一方を推し量るには、両者をつなぐ研究が別に必要です。

両方の診断を受けてもらった研究

同じ人にMBTIとエニアグラムの両方を受けてもらった研究は、おもに1980〜90年代にいくつかあります。そのひとつでは、ワークショップや授業でエニアグラムを学び、自分でタイプを決められるようになった成人と大学生390人(女性311人、男性79人)に、MBTIともう一つの性格検査を実施しました。研究者は、エニアグラムのタイプごとにMBTIのプロフィールが統計的に有意に異なり、その違いは理論に合っていたと報告しています(Wagner & Walker, 1983)。ただ、要旨にはどのタイプがどの文字にどれだけ傾いたのかという数字がなく、本文は確認できませんでした。

ほかの初期の研究も、似た結論でした。自分のタイプを知っていると答えた117人にエニアグラムの尺度とMBTIを実施した博士論文は、二つの検査の点数が予想どおりに関連する併存的妥当性を報告し(Thrasher, 1994, Scott, 2011 による引用)、エニアグラムの著者パーマーがつくった検査を使った研究は、事前に仮説を立てずにあとから結果を照らし合わせ、両者は一致していたと報告しています(Palmer, 1988, Scott, 2011 による引用)。これらの研究を検討したスコットは、参加者が自分で決めたタイプを正解として扱っている点を限界に挙げました。自分のタイプを信じている人はその説明に合わせて答えやすく、一致の度合いが実際より高く出るおそれがあるというのです。さらに、こうした研究では九つのタイプが互いにはっきり区別できるのかも結論づけられないとまとめています(Scott, 2011)。2026年11月に論文データベースのOpenAlexとCrossref、韓国の学術データベースRISSで探しましたが、同じ人に両方の診断を実施し、エニアグラムのタイプごとにMBTIのタイプがどう分かれるかを報告した最近の学術誌の論文は見つかりませんでした。

数字がより多く残っているのは、エニアグラムとビッグファイブを比べた研究です。104の標本を検討した系統的レビューは、エニアグラムの信頼性と妥当性の根拠はまちまちだとしつつ、下位尺度がビッグファイブなどほかの特性と理論どおりの関係を示したとまとめています。この要旨にMBTIの話は出てきません(Hook ほか, 2021, 要旨による)。広く使われているエニアグラムの検査(RHETI)を287人に実施し、ビッグファイブの検査と比べた研究では、構成概念妥当性への支持はまちまちでした(Newgent ほか, 2004, 要旨と Scott, 2011 による)。

タイプごとの結果を詳しく示した研究は二つあります。サットンは、1週間の集中講座か3回以上の週末講座で自分のタイプを決めた416人(女性75%、多くはイギリス人とアメリカ人)にビッグファイブの質問紙を実施し、タイプごとにほかの参加者と点数を比べました。事前に立てた28の仮説のうち、21が支持されています(Sutton, 2007)。トルコのオンライン調査で3,531人(女性91.3%)を集めた研究は、九つのタイプの尺度の点数とビッグファイブの点数の相関を計算しました(Yanartaş ほか, 2022)。一方は講座で決めたタイプを、もう一方は質問紙のタイプ別尺度の点数を使ったのに、いくつものタイプで同じ向きの結果が出ています。次の節では、これらの結果をMBTIの文字に置き換えてみます。

ビッグファイブでつなぐと:エニアグラムのタイプとMBTIの文字

MBTIとエニアグラムを直接つなぐ数字は少ないので、ビッグファイブを橋にしてみます。マクレーとコスタは、MBTIの四つの指標がビッグファイブの五つの次元のうち四つを部分的に測っていると報告しました(McCrae & Costa, 1989)。その後、900人に両方の検査を受けてもらった研究でも、外向‐内向は外向性と、感覚‐直観は開放性と、思考‐感情は協調性と、判断‐知覚は誠実性と対応していました(Furnham ほか, 2003)。残る一つの神経症傾向、つまり心配や緊張といった否定的な感情をどれだけ感じやすいかにあたるMBTIの指標はありません。mind.io のビッグファイブ診断では、この特性を情緒の敏感さと呼んでいます。

この橋を渡って置き換えると、二つの研究のどちらにも表れたつながりは次のとおりです。タイプ2は外向性と協調性が高い側でEとF、タイプ3は外向性と誠実性が高い側でEとJ、タイプ7は外向性と開放性が高い側でEとN、タイプ8は外向性が高い側でE、タイプ1は誠実性が高い側でJ、タイプ9は協調性が高く開放性が低い側でFとSに近い結果でした。反対にタイプ5は外向性と協調性が低い側でIとT、タイプ6は外向性が低い側でIに近い結果でした。タイプ4は開放性が高く協調性もやや高い側でNとFに近かったものの、どちらの研究でも外向性はほかのタイプと変わりませんでした。

つながりの大きさはどうでしょうか。トルコの研究で最も大きかった相関は、タイプ1と誠実性の0.62、タイプ2と協調性の0.57、タイプ8と外向性の0.50でした。この大きさの相関でも、とくに外向的ではないタイプ8の人はたくさんいると考えられます。「INTJはタイプ5」の土台になるつながりは小さく、タイプ5と外向性の相関は−0.23、協調性とは−0.16でした。平均すればタイプ5はややI・T寄りかもしれませんが、EやFのタイプ5も十分にありえます。トルコの研究では、タイプ6のI、タイプ9のF、タイプ2のEも同じくらい小さなつながりで、タイプ9のSはさらに小さなものでした。

エニアグラムのタイプの違いがはっきり表れた特性の一つは、MBTIにない神経症傾向でした。二つの研究のどちらでも、タイプ4とタイプ6は情緒安定性が低い側、つまり心配や緊張を感じやすい側で、タイプ7は高い側でした。トルコの研究では、情緒安定性との相関はタイプ4が−0.37でタイプ4とビッグファイブの相関のなかで最も大きく、タイプ7は0.40でした。同じ4文字の二人がタイプ4とタイプ7に分かれたなら、その違いの一部はMBTIが測っていないところにあるのかもしれません。

INFPとタイプ4の組み合わせに戻ると、N・F寄りという結果とは合いますが、I寄りだという根拠はありませんでした。しかも、この推測は頑丈とはいえない橋を二つ渡った結果です。MBTIの文字とビッグファイブの特性は一部しか重ならず、トルコの研究でもエニアグラムとビッグファイブの相関はほとんどが0.5未満でした。二つの橋をつなぐと、残るつながりはさらに弱くなります。同じエニアグラムのタイプの人も多くのMBTIタイプに散らばっていると考えられるので、4文字から自分の番号を当てるのは難しいのです。

「INFPは4w5」のような対応表をうのみにできない理由

第一に、対応表の多くはデータを示していません。何人に両方の診断を受けてもらったのか、タイプをどう決めたのか、結果がどう分かれたのかを書いた表は、ほとんど見当たりません。数字があっても、二つのシステムをすでに知っている人が自分から参加したオンラインアンケートなら、そのまま信じるのは難しいものです。スコットが古い研究について指摘したように、自分のタイプの説明を読んだことのある人は、その説明に合わせて答えるかもしれません。

第二に、同じ行動にもいろいろな理由がありえます。旅行の予定を1時間刻みで立てておくのは、MBTIでいえば判断(J)らしい姿です。エニアグラムはその理由をたずねます。間違いなくきちんとやりたいからかもしれませんし(タイプ1)、有能に見られたいからかもしれませんし(タイプ3)、うまくいかなかったときに備えたいからかもしれません(タイプ6)。対応表はこの理由を飛ばして、外から見える姿だけで番号を当てはめます。

第三に、境界の近くの結果は、どちらの診断でも入れ替わりやすいものです。MBTIは、はっきり分かれたタイプではなく比較的独立した四つの次元を測る検査なので(McCrae & Costa, 1989)、50:50に近い軸は受け直すと文字が入れ替わりやすくなります。mind.io のエニアグラム診断では、回答を一つ1段階変えるだけでそのタイプの点数が5点変わり、1位と2位の差が5点以内になることも珍しくありません。隣り合う二つの番号のうち点数の高いほうであるウイングはさらに入れ替わりやすく、ウイングを裏づける研究も少ないのが現状です(Hook ほか, 2021, 要旨による)。「INFP 4w5」という一言は、4文字、メインのタイプ、ウイングという六つの判定を束ねたものなので、そのうち一つが境界の近くにあるだけで組み合わせが変わります。詳しい理由は「MBTI診断の正確さ」のガイドと「エニアグラムの正確さ」のガイドにまとめました。

第四に、タイプの説明は誰にでも少しずつ当てはまります。「外では落ち着いて見えるけれど、内には人にあまり見せない深い感情を抱えている」といった一文は、INFPの説明として読んでも、タイプ4の説明として読んでも、それらしく感じられます。誰にでも当てはまる説明につい納得してしまう傾向は、バーナム効果と呼ばれています。二つの説明がどちらも自分のことのように思えても、二つのシステムが同じものを測っていることにはなりません。

自分のMBTIとエニアグラムをあわせて確かめる方法

対応表で自分の番号を探すより、二つの診断を実際に受けてみるほうが確かです。mind.io ではエニアグラム診断(45問・約6分)とMBTIテスト(32問・約4分)を無料で受けられます。

エニアグラム診断は、mind.io が独自に書いた45問で、九つのタイプを5問ずつたずねます。タイプごとに3問はそのまま、2問はそのタイプとは遠い姿を書いた設問なので、回答を反転して計算します。タイプごとに5問の回答を合計し、取りうる最も低い合計を0点、最も高い合計を100点に置き換えて、点数がいちばん高いタイプをあなたのタイプとして表示します。同点なら番号の小さいタイプが先に来ます。結果画面には九つのタイプすべての点数が出ます。1位と2位の差が5点以下なら二つのタイプを候補としてあわせて示し、根本的な動機や恐れなどを比べる確認の質問を三つ出します。ウイングは、自分のタイプの両隣のうち点数が高いほうで、両隣が同点なら両方を表示します。

MBTIの結果には、四つの軸がどちらに何%傾いているかが出ます。二つの結果を一つの画面にまとめる組み合わせカードはないので、二つの結果画面を並べて開き、自分で比べてみてください。50%に近い軸があれば、その文字は次に受けたとき入れ替わるかもしれません。エニアグラムの1位と2位が近ければ、両方のタイプの説明を読んでみる価値があります。そのうえで、この記事で見たつながりと見比べてみましょう。タイプ5と出たならI寄りか、タイプ2ならE・F寄りか。当てはまらなくてもかまいません。平均で成り立つことが、自分にも当てはまるとは限らないからです。

エニアグラムは、つまるところ「なぜ」をたずねる道具です。1位と2位のタイプの根本的な恐れを読み、ストレスがかかったときにどちらの反応のほうが身に覚えがあるかを思い出してみてください。MBTIの4文字では、この問いには答えられません。

MBTIからは見えない神経症傾向が気になるなら、ビッグファイブ診断の「情緒の敏感さ」のスコアもあわせて見てみてください。先ほどの研究では、タイプ4とタイプ7が大きく分かれた特性の一つでした。

二つの結果を読むときに覚えておきたいこと

この記事で紹介した診断は、どれも自分をふり返るための道具で、医学的な診断ではありません。mind.io のMBTIテストは公式のMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)ではなく、同じ四つの指向の軸をもとにつくった無料のMBTI風テストです。エニアグラム診断も、mind.io が独自に書いた設問でつくった自己省察のための道具です。エニアグラムそのものが自己省察の伝統から発展した枠組みで、ビッグファイブのように研究で十分に検証された測定ツールではありません。

番号や4文字を、ほかの人を判断するためのラベルとして使わないでください。「INTJだからタイプ5だろう」と決めつけると、相手が実際に何を望み、何を恐れているのかを聞き取りにくくなります。二つの結果は、会話のきっかけになる問いとして使うときにいちばん役立ちます。

参考文献:Wagner & Walker (1983), Journal of Clinical Psychology 39(5), 712-717, https://doi.org/10.1002/1097-4679(198309)39:5<712::AID-JCLP2270390511>3.0.CO;2-3(要旨による); Scott (2011), An analysis of the validity of the Enneagram, 博士論文, College of William and Mary, https://doi.org/10.25774/w4-b0e9-4630; Thrasher (1994), The Enneagram: movement between types, an inventory, and a criterion measure, 博士論文, Loyola University(Scott, 2011 による引用); Palmer (1988), The Enneagram: understanding yourself and the others in your life, San Francisco: Harper Collins(書籍、Scott, 2011 による引用); Hook, Hall, Davis, Van Tongeren & Conner (2021), Journal of Clinical Psychology 77(4), 865-883, https://doi.org/10.1002/jclp.23097(要旨による); Newgent, Parr, Newman & Wiggins (2004), Measurement and Evaluation in Counseling and Development 36(4), 226-237, https://doi.org/10.1080/07481756.2004.11909744(要旨による); Sutton (2007), Implicit and explicit personality in work settings: an application of Enneagram theory, 博士論文, University of Leeds, https://etheses.whiterose.ac.uk/id/eprint/2869/; Yanartaş, Malakcıoğlu, Acarkan & Akça (2022), Anadolu Kliniği Tıp Bilimleri Dergisi 27(3), 248-259, https://doi.org/10.21673/anadoluklin.1104082; McCrae & Costa (1989), Journal of Personality 57(1); Furnham, Moutafi & Crump (2003), Social Behavior and Personality 31(6); Hwang (2005), A comparison of the Enneagram and the MBTI(韓国語), Korean Journal of Youth Studies 12(2), 301-322.

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