解釈ガイド
自己肯定感テストはどこまで正確? 自尊感情尺度の信頼性と点数が変わる理由
自己肯定感テストの点数はどこまで信頼できる?ローゼンバーグ自尊感情尺度の信頼性と限界、公式の基準点がない理由、点数が変わるわけと結果の読み方をまとめました。
自己肯定感テストの点数は信じていい?
自己肯定感テストで14点、「今は自分に厳しくなっている時期」と出たのに、数週間後に受け直したら16点で「おおむね安定した自己肯定感」だった、あるいは別のサイトでは40点満点で28点、「標準」と言われた、という話はよくあります。そうなると「どちらが正しいの?」「自己肯定感テストは信頼できるの?」と気になりますよね。
結論から言うと、mind.ioが使うローゼンバーグ自尊感情尺度(Rosenberg, 1965)は、研究でかなり一貫して自尊感情を測ってきた尺度です。尺度の案内ページを公開している米メリーランド大学社会学部のまとめでは、さまざまなサンプルで内的一貫性がおおむね.77〜.88、測り直したときの相関が.82〜.88です(University of Maryland, n.d.-a)。ただし同じ学部は、自尊感情の高低を分ける決まった基準点はないとしています(University of Maryland, n.d.-b)。また同じ尺度でも、翻訳や文の表現、回答の選択肢、採点のしかたによって点数は変わりえますし、mind.ioは最近の自分を思い浮かべて答える形なので、最近の出来事や体調も点数に混ざります。
このガイドでは、ローゼンバーグ尺度が研究でどれだけ信頼できたか、何点から低いという公式の基準がない理由、肯定文と否定文をめぐる議論、受け直すと点数が動く理由、自己肯定感の点数が見落としやすいもの、結果の読み方と使い方を順にまとめました。mind.ioの自己肯定感テストの点数が韓国の成人と比べてどのあたりかは自己肯定感の平均点で、自己肯定感が低いときに見られる傾向は自己肯定感が低い人の特徴で、自己肯定感を育てる習慣は自己肯定感を高める方法で扱っています。
ローゼンバーグ尺度はどこまで信頼できる?
ローゼンバーグ自尊感情尺度は、社会学者モリス・ローゼンバーグが作った10問の尺度です。1960年代に米ニューヨーク州で無作為に選んだ10校の高校の上級生、計5,024人を対象に開発され、最初は項目を階段のように積み上げて採点するガットマン尺度でしたが、今はふつう、各文に四つの選択肢から一つを選んで点数を足します(University of Maryland, n.d.-a)。この尺度が測ろうとしているのは、自分を他人より「とてもよい」と感じる程度ではなく、「これでよい」と感じる程度だという説明もあります(Rosenberg, 1965, Uchida & Ueno, 2010の要約による)。こうした尺度の正確さは、ふつう三つの点で判断します。項目どうしが同じ方向を指しているか(内的一貫性)、短い間隔で測り直しても似た結果になるか(再検査信頼性)、そして測ろうとしているものを実際に測り、ほかの測定と意味のある形でつながるか(妥当性)です。
研究の結果はおおむねこの尺度を支持しています。メリーランド大学社会学部は、さまざまなサンプルで内的一貫性がおおむね.77〜.88、再検査の相関が.82〜.88だとまとめています(University of Maryland, n.d.-a)。28言語に訳した尺度を53か国の1万6,998人に実施した研究では、項目のまとまり方が国によってほぼ同じで、ほとんどの国で点数が神経症傾向、外向性、恋愛の愛着スタイルと関連していました(Schmitt & Allik, 2005, 要旨による)。1問だけの自尊感情尺度が、成人ではローゼンバーグ尺度とほぼ同じ相関のパターンを示したという研究もあります。ただし子どもでは、二つの尺度の一致は中程度にとどまりました(Robins ほか, 2001, 要旨による)。
韓国では1974年の翻訳をはじめ、いくつもの訳が使われてきました。ソウル周辺の小・中・高校生と各地の大学生、計3,498人を調べた研究では、尺度全体の内的一貫性は.75〜.87でしたが、8番目の項目「もう少し自分を尊重できたらいいと思う」(逆転項目)だけはほかの項目と別の動きをしました。ほかの項目と合計点の相関が.43〜.71だったのに対し、この項目は小学生−.23、中学生−.18、高校生−.02、大学生.14で、この項目を除くと内的一貫性は.81、.85、.83、.89に上がりました。研究者は、英語の「I wish …」が韓国語では「今は足りない」よりも「もっとよくなりたい」という願いとして読まれたのかもしれないと考えています(Lee ほか, 2009a)。同じ研究グループが中高生338人で三つの修正案を比べた研究では、「自分をもっと尊重できなくて残念だ」という文がもっともよく合い(Lee ほか, 2009b, 要旨による)、韓国児童・青少年パネル調査の中学1年生2,351人のデータを分析した研究は、元の文のままだった8番目の項目を除いて9項目で分析しました(Choi & Cho, 2013)。53か国の研究でも、10か国でこの項目の因子負荷量が.30以下だったと報告されています(Schmitt & Allik, 2005, Lee ほか, 2009aの要約による)。
日本では、1980年から2013年3月までに学術誌に掲載された256の研究(4万8,927人)を集めた分析で、いくつもの訳が併用されていました。Yamamoto ほか(1982)の訳が59.8%、Hoshino(1970)の訳が15.2%で、ローゼンバーグが用いた4件法で答えさせた研究は20.3%にとどまりました(Oshio ほか, 2014)。もっとも多く使われたYamamoto ほか(1982)は、大学生644人のデータで1因子構造を確かめたうえで9項目だけを合計しましたが、どの項目を除いたかは記していません(Yamamoto ほか, 1982;Uchida & Ueno, 2010)。原文と行き来しながら訳を練った日本語版(RSES-J)は、日本語話者1,320人で原版とほぼ同じ構造を示し(Mimura & Griffiths, 2007, 要旨による)、大学生329人で内的一貫性が.81、そのうち2週間後に答え直した50人で再検査の一致度(ICC)が.78でした。この版でも8番目の項目は因子負荷量が.40と10項目の中でもっとも低かったものの、逆向きには動きませんでした(Uchida & Ueno, 2010)。
フランス語では、フランス語圏カナダ版が四つの研究で確かめられました。短期大学(ジュニアカレッジ)の学生で内的一貫性(研究1)と1因子構造(研究2)を、続いて構成概念妥当性(研究3)と時間的な安定性(研究4)を調べましたが、研究者自身が結果は予備的なものだとしています(Vallières & Vallerand, 1990, 要旨による)。フランス語版を高齢者に実施した研究では、一つの全般的な自尊感情の因子が確認され、文の向きによる方法効果は否定文のほうに多く現れました(Gana ほか, 2005, 要旨による)。
mind.ioの自己肯定感テストは、この尺度の10問に「とてもそう思う」から「まったくそう思わない」までの四つで答え、3〜0点で採点し、自分を低く見る五つの文(2・5・6・8・9番)は逆に計算して0〜30点を出します。文は韓国語・英語・日本語・フランス語のどれもmind.ioが訳したり手を入れたりしたもので、上の研究の版とは同じではなく、mind.ioはこのテストの信頼性や妥当性を独自に調べたことがありません。そのため上の数字は研究用の版についてのもので、mind.ioの結果の正確さを示す数字ではありません。
「何点から低い」という公式の基準はありません
うつや不安のセルフチェックは、専門家の診断面接と照らし合わせて、実際の患者をどれだけ見つけるか(感度)、そうでない人をどれだけ除けるか(特異度)を見て基準点を決めます。自尊感情は診断名ではないので、このように照らし合わせる診断がありません。メリーランド大学社会学部も、自尊感情の高低を分ける決まった基準点はないので、比べたい集団と似た人たちを調べた研究で基準となる値を探すよう案内しています(University of Maryland, n.d.-b)。韓国の成人の平均は自己肯定感の平均点にまとめました。
そのため、線の引き方は人によって違います。日本では1984年のある研究が、4件法の訳を使った場合の青年の平均は25点前後(10〜40点の場合)だと指摘し、ごく簡単な目安として20点以下を低い、30点以上を高いとみなすことも提案しています(Uchida & Ueno, 2010の要約による)。mind.ioのように0〜30点で採点すると、計算上は10点以下と20点以上にあたります。同じ尺度でも、数字そのものが違うことがあります。メリーランド大学の採点の案内どおり四つの選択肢を0〜3点で採点すれば0〜30点、1〜4点で採点すれば10〜40点で、5件法や7件法でたずねる研究者もいます(University of Maryland, n.d.-a)。日本の256の研究を集めた分析では、5件法でたずねた研究の平均がほかの形式より統計的に有意にやや高めでしたが、訳の種類による平均の差は有意ではありませんでした(Oshio ほか, 2014)。
項目の番号も版によって違います。メリーランド大学が公開している版では、mind.ioの7番目の文(少なくとも他の人と同じくらい価値のある人間)が1番目で、mind.ioの1番目の文(おおむね今の自分に満足している)が7番目ですが、自分をもっと尊重したいという文はどちらの版でも8番目です(University of Maryland, n.d.-a)。ですから、ほかのサイトの点数と比べるなら、まず選択肢と採点のしかたが同じかを確かめてください。4件法で答えた40点満点の点数なら、10を引けばmind.ioと同じ目盛りになります。
mind.ioの結果も0〜14点を「今は自分に厳しくなっている時期」、15〜25点を「おおむね安定した自己肯定感」、26〜30点を「しっかりした自己肯定感」に分けて示しますが、この区分はmind.ioが結果を読みやすく分けた目安で、研究で決められた基準点ではありません。真ん中の区分が広いため、15〜20点と21〜25点には別の説明が付きます。14点と15点が別の種類の人という意味ではなく、続いている点数の上の位置を短く呼ぶ名前です。
肯定文と否定文:二つの自尊感情か、答え方のくせか
ローゼンバーグ尺度の10問のうち、五つは自分を肯定する文、五つは自分を低く見る文です。このように混ざっていると、内容にかかわらず「そう思う」側に答えるくせが、合計点を一方向にだけ押し上げることはできません。mind.ioの採点方法で計算すると、すべての文に同じ答えを選んだ場合、「とてもそう思う」でも「まったくそう思わない」でも合計点はいつも15点です。
ただ、この二つをどう見るかは長く議論されてきました。韓国福祉パネルの分析では、10問を一つとして見るより二つに分けたほうがデータによく合いました(自己肯定感の平均点)。別々の二つの自尊感情だという解釈と、一つの自尊感情に否定文への答え方の違い(方法効果)が重なったものだという解釈が対立してきました。米国の青年の回答は、比較的一次元に近い自尊感情の因子と否定文の方法効果を示し(Marsh, 1996, 要旨による)、別の分析でも全般的な自尊感情の因子はあるものの、方法効果を入れないとデータによく合いませんでした(Tomás & Oliver, 1999, 要旨による)。8年間に4回測った青年のデータでは、二つの自尊感情とみるモデルへの支持が弱まり、方法効果は一時的なものではなく、人ごとにかなり安定した答え方のくせとして現れました(Marsh ほか, 2010, 要旨による)。
113のサンプル、14万671人のデータを集めたメタ分析では、全般的な自尊感情の因子に肯定文・否定文の因子を加えたモデルがもっともよく合いましたが、説明される共通の分散の大部分は全般的な因子が占め、二つの因子の分は15%未満でした。全般的な因子と項目のつながりは、米国と個人主義の強いほかの国では同じでしたが、個人主義の弱い国では弱く、研究者は国どうしで点数をそのまま比べるのは難しいとしています(Gnambs ほか, 2018, 要旨による)。ドイツの生徒1万2,437人のデータでは、読解力と推論の力が高いほど尺度が一つの因子に近く、研究者は文の向きの効果を認知能力と関係した答え方として解釈しました(Gnambs & Schroeders, 2020, 要旨による)。韓国の中学1年生のデータでも、一般因子に否定項目の方法因子を加えたモデルがもっともよく合いました(Choi & Cho, 2013)。だからといって合計点が役に立たないわけではありません。大学生1,127人のデータでは、データに合う構造モデルの全般的な因子とほかの基準との関係は合計点の関係と同じくらいで、研究者はこれを合計点への懸念を減らすものの、なくしはしない結果とみています(Donnellan ほか, 2016, 要旨による)。
mind.ioの結果画面の「自分を認める気持ち」(肯定の文五つへの同意の度合い)と「自分を責める声」(否定の文五つへの同意の度合い)は、公式の下位尺度ではなく、参考として分けたものです。mind.ioの採点方法で計算すると、すべての文に「そう思う」を選べば二つの点数は10点と10点、すべて「とてもそう思う」なら15点と15点となり、結果画面は二つの気持ちが同時にある回答として読みます。すべて「そう思わない」なら5点と5点、すべて「まったくそう思わない」なら0点と0点で、良いところを認めることにも慎重な回答として読みます。ですから二つの差を読む前に、文の内容より、同じ側に答えるくせが混ざっていないかをまず振り返ってみてください。自分を責める声が大きいなら、セルフ・コンパッションと自己肯定感の違いもあわせて読んでみてください。
点数が動く理由:最近の自分、そして回答ひとつ
研究では、自尊感情はかなり安定した特性として現れます。日本語版では、2週間後に答え直した大学生50人で再検査の一致度が.78で(Uchida & Ueno, 2010)、メリーランド大学がまとめた再検査の相関も.82〜.88です(University of Maryland, n.d.-a)。50本の論文の2万9,839人と、四つの大規模な全国データの7万4,381人を分析した研究では、測り直した点数の順位が保たれる度合いが、測定誤差を補正すると.50台〜.70台でパーソナリティ特性と同程度でした。この安定性は子ども時代には低く、青年期と成人初期に高まり、中年期以降に再び低くなっていました(Trzesniewski ほか, 2003, 要旨による)。14〜102歳の3,180人を29年間に6回測った研究では、間隔が長くなるほど相関は下がりましたが.43付近でそれ以上下がらず、研究者は自尊感情を特性に近いものとみています(Kuster & Orth, 2013, 要旨による)。年齢による平均の変化は自己肯定感が低い人の特徴にまとめました。
それでも一回の点数には、最近の状態が混ざります。もとの尺度の説明文は自分についての全般的な感じ方をたずねますが(University of Maryland, n.d.-a)、mind.ioは最近の自分を思い浮かべて答える形です。そのため、つらい数週間を過ごしたなら、その影響が点数に入るのは自然なことです。同じブラウザーに前回の結果があれば、結果画面は何点変わったかを示しながら、自己肯定感のスコアは最近の体調や人間関係、物事の流れによって自然に上下するので、一度の変化より流れを見るよう案内します。
mind.ioの採点方法で計算すると、回答を一つ一段階変えると合計点はちょうど1点動きます。そのため14点の「今は自分に厳しくなっている時期」と15点の「おおむね安定した自己肯定感」、25点の「おおむね安定した自己肯定感」と26点の「しっかりした自己肯定感」は回答ひとつの差で、真ん中の区分の下のほう(15〜20点)と上のほう(21〜25点)の説明も20点と21点のあいだで分かれます。点数が区分の境目に近いという案内は特にないので、区分の名前より点数を見てください。
とくに注意して読みたい文が一つあります。mind.ioの韓国語版の8番目の文(英語では「I wish I could respect myself more」にあたる文)は、上の韓国の研究でほかの項目と別の動きをした文と事実上同じ表現で、mind.ioはこの文を変えていません。逆転項目なので「まったくそう思わない」が3点、「そう思わない」が2点、「そう思う」が1点、「とてもそう思う」が0点で、計算すると30点のうちこの項目の分は0〜3点です。今の自分が足りないからではなく、自分をもっと尊重したいという願いから「そう思う」(1点)を選んだなら、文を「今は足りない」と読んだ場合より合計点が1〜2点(「とてもそう思う」なら最大3点)低く出た可能性があります。これは研究結果をmind.ioの点数に照らしたmind.ioの解釈です。mind.ioの利用者を調べた結果ではありません。日本語版の研究では8番目の項目は弱いまとまりでしたが逆向きには動かず、英語版とフランス語版でこの項目だけが問題になったという研究は今回見つけられませんでした。
自己肯定感の点数が見落としやすいもの
自己肯定感テストは、自分をどう評価しているかを自分で答える質問紙なので、高い点数にはいろいろな姿が混ざります。研究を検討した心理学者たちは、自尊感情が高いと答えた人には、自分の長所を素直に受け入れている人と一緒に、自己愛的な人や防衛的な人もいて、自尊感情の高い人の多くが自分の成功や長所を大きめに答えると指摘しました。自分はより好かれ、人間関係も良いという回答も、客観的な測定ではほとんど確かめられませんでした(Baumeister ほか, 2003, 要旨による)。だからといって自尊感情が大事でないわけではありません。同じ人を長く追った研究をまとめたレビューは、高い自尊感情が人間関係、仕事、健康での良い結果を前もって予測するとしています(Orth & Robins, 2014, 要旨による)。自尊感情と自己愛の違いは自己愛(ナルシシズム)でも扱っています。
国どうしを比べるときも注意が必要です。53か国の研究では、すべての国の平均が尺度の理論的な中間点より高かったものの、集団主義的な文化ほど真ん中寄りに答える傾向があり、否定文が国によって違う意味に読まれるため、国どうしを直接比べるには限界があるとしています(Schmitt & Allik, 2005, 要旨による)。この研究で日本の平均がもっとも低かったという報告(Schmitt & Allik, 2005, Oshio ほか, 2014の要約による)については、日本の文化では自分を批判的に見る姿勢のほうが特徴的だという主張(Heine ほか, 1999, 要旨による)がある一方で、質問紙で測った自尊感情は日本で低かったものの、無意識の反応で測る検査ではそうではなかったという研究もあります(Yamaguchi ほか, 2007, Oshio ほか, 2014の要約による)。自分の点数は、ほかの国の平均より、同じ版で測った似た人たちの平均と比べるほうがよいでしょう。
自己肯定感の点数でうつ病を見分けることもできません。低い自尊感情がのちのうつと関連するという研究はありますが(くわしくは自己肯定感が低い人の特徴)、mind.ioの自己肯定感テストはうつや不安などの心の不調を診断しません。気分の落ち込みが2週間以上続いているなら、うつのセルフチェック(PHQ-9)も受けてみてください。このチェックも診断ではなく、その点数の読み方はうつ病セルフチェックの正確さにまとめました。
ローゼンバーグ尺度は自分を全体としてどう見ているかだけをたずねるので、仕事、人間関係、外見のように領域ごとに違う自己肯定感は別に示しません。そして、点数をほかの人の判断に使わないでください。子どもや恋人、同僚にテストを勧めて「自己肯定感の低い人」と決めつけたり、採用や評価に使ったりするのは、このテストの使い方ではありません。
結果の読み方と使い方
第一に、区分の名前より、数字と境目までの距離を見てください。14点と15点、25点と26点は回答ひとつの差なので、名前が違っても同じあたりにいます。
第二に、二つの方向の点数を見るときは、文の内容より同じ側に答えていなかったか、8番目の文をどんな意味で読んだかも思い出してみてください。
第三に、ほかの人と比べるなら同じ採点どうしで比べてください。韓国福祉パネルの成人の平均は、mind.ioの目盛りで約18〜22点です(自己肯定感の平均点)。4件法で答えた40点満点の点数は10を引いて比べ、5件法や7件法でたずねる検査や訳の違う検査の点数、ほかの国の平均とはそのまま比べないでください。
第四に、受け直すなら数週間あけて、似た状況で受けてみてください。結果が気に入らないからとすぐに何度も受け直すと、項目を覚えて望む答えを選びやすくなります。そのあいだにあった出来事を短くメモしておき、一回の数点の差より、何回かにわたる方向を見てください。習慣につなげたいなら、自己肯定感を高める方法が出発点になります。
第五に、自分を見る目が数週間以上重く感じられたり、日常生活がつらいほど気持ちが沈んでいたりするなら、一人で抱え込まず、信頼できる人や学校・職場の相談窓口、専門のカウンセラーに話してみてください。mind.ioの結果画面も、0〜14点ならこうした相談の案内を示し、9点以下なら相談窓口の連絡先もあわせて表示します。
こんな使い方はしないでください。一つの点数で自分を「自己肯定感の低い人」と決めつけたり、高い点数を他人より優れている証拠と考えたり、ほかの国の平均と比べて文化を判断したりしないでください。自己肯定感の点数は、最近の自分をどう見ているかを映す目盛りで、判決ではありません。
自己肯定感テストの正確さについてよくある質問
Q. 自己肯定感テストは信頼できますか? A. 研究用のローゼンバーグ尺度は、項目がかなり一貫して動き、測り直しても似た結果になるほうです。メリーランド大学のまとめでは内的一貫性はおおむね.77〜.88で(University of Maryland, n.d.-a)、韓国の学生の研究では.75〜.87(Lee ほか, 2009a)、日本語版は.81で2週間後の再検査の一致度は.78でした(Uchida & Ueno, 2010)。ただし高低を分ける公式の基準はなく、mind.ioの文は別に検証されていないので、最近の自分を見る目をおおまかに知る目安として使ってください。
Q. 何点から自己肯定感が低いのですか? A. 決まった基準点はありません(University of Maryland, n.d.-b)。mind.ioの15点と26点は、結果を読みやすく分けた境目にすぎません。韓国福祉パネルの成人の平均はmind.ioの目盛りで約18〜22点なので、自己肯定感の平均点で自分の点数の位置を比べてみてください。
Q. ほかのサイトと点数が違います。 A. 0〜30点と10〜40点のように採点が違ったり、5件法や7件法でたずねたりする版があります(University of Maryland, n.d.-a)。日本の研究では5件法の平均がやや高く、訳の種類による差は有意ではありませんでした(Oshio ほか, 2014)。項目の順番も版によって違うので、選択肢と採点のしかたが同じ点数どうしだけを比べてください。
Q. 前回と点数が違います。どちらが正しいのですか? A. どちらもその時の自分を反映した点数です。mind.ioでは回答が一つ違うだけで1点動きますし、研究用の日本語版でも2週間後の再検査の一致度は.78でした(Uchida & Ueno, 2010)。mind.ioは最近の自分を思い浮かべて答える形なので、そのあいだの出来事とあわせて、何回かにわたる方向を見てください。
Q. 8番目の文で迷いました。 A. 韓国の学生の研究では、「もう少し自分を尊重できたらいいと思う」という韓国語の文がほかの項目と別の動きをし(Lee ほか, 2009a)、修正案を比べた研究は「自分をもっと尊重できなくて残念だ」という文を提案しました(Lee ほか, 2009b, 要旨による)。mind.ioの韓国語版の8番目も同じ意味の文で、計算すると合計点のうちこの項目の分は0〜3点です。願いとして読んで「そう思う」(1点)を選んだなら、「今は足りない」と読んだ場合より合計点が1〜2点(「とてもそう思う」なら最大3点)低く出た可能性がある、というのがmind.ioの解釈です。
Q. 国によって自己肯定感の点数は違いますか? A. 53か国の研究は、否定文が国によって違う意味に読まれるため、国どうしを直接比べるには限界があるとしています(Schmitt & Allik, 2005, 要旨による)。日本の平均がもっとも低かったという報告(Schmitt & Allik, 2005, Oshio ほか, 2014の要約による)も、答え方のくせの違いなのか実際の違いなのか議論があります。国の平均より、同じ版で測った似た人たちと比べてください。
Q. 自己肯定感の点数が高ければ良いのですか? A. 高い点数には、自分の長所を素直に受け入れている人と、防衛的な人や自己愛的な人が一緒に含まれています(Baumeister ほか, 2003, 要旨による)。それでも、高い自尊感情が人間関係、仕事、健康での良い結果を前もって予測したというレビューがあります(Orth & Robins, 2014, 要旨による)。ローゼンバーグ尺度が測ろうとしているのは、他人より優れているという感じより「これでよい」という感じに近いものです。
Q. 自己肯定感が低いと、必ずカウンセリングを受けるべき? A. 自己肯定感そのものは診断名ではなく、自分で練習できる部分も多くあり、危機でなくても相談が役に立つことがあります。ただ、落ち込みが長く続いたり、自分を傷つけたい気持ちがあったりするなら、すぐに専門家や相談窓口(よりそいホットライン 0120-279-338、24時間・無料)に助けを求めてください。今すぐ命の危険があるときは、119(救急)または110(警察)に連絡してください。
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