本文へスキップ

データガイド

愛着スタイルの割合:安定型・不安型・回避型・恐れ型は何%?研究で見る分布

安定型は何%? 米国の代表サンプル、1万件超の面接をまとめた分析、韓国の大学生の研究から愛着スタイルの割合をまとめ、数字が研究ごとに違う理由を説明します。

愛着スタイルの割合、安定型は何%?

自分の愛着スタイルが不安型や回避型と出ると、「こういう人は多いのだろうか」と気になりますよね。先に結論を言うと、米国の大規模な研究では安定型が半分を少し超える割合でもっとも多く、残りを回避寄りと不安寄りが分け合っていました。ただしこの割合は、どの検査で、誰を、どこで線を引いて数えたかによってかなり変わります。

このガイドでは出典を示せる研究だけを選び、三つのスタイルに分けた質問紙の研究、面接で分類した研究、四つのスタイルに分けた韓国の研究の数字を順にまとめます。そのうえで、研究によって数字が違う理由と、mind.ioの愛着スタイル診断の結果を読むときに覚えておきたい点を説明します。

まず押さえておきたいことがあります。愛着スタイルは、はっきり分かれる種類というより、関係の中で見捨てられないか心配する度合い(不安)と、近づくことが苦手な度合い(回避)という二つの軸の上の位置に近いものです。スタイルの割合はその位置をどこで区切って名前をつけたかで変わる数字なので、自分のスタイルが多いか珍しいかより、自分の点数が二つの軸のどのあたりにあるかのほうが多くを教えてくれます。

三つのスタイルの質問紙研究:安定型56〜59%

大人の恋愛の愛着研究の出発点とされるHazanとShaverの1987年の研究は、新聞に載った「恋愛アンケート」に答えた読者620人(14〜82歳)を分析しました。三つの説明のうち自分にもっとも近いものを選んでもらうと、安定型56%、回避型25%、不安・アンビバレント型(不安型)19%でした。大学生108人に同じ方法でたずねた二つ目の研究でも56%、23%、20%とほぼ同じでした。研究者たちは、大人の三つのスタイルの割合が乳児の愛着研究で報告された割合とおおむね似ているとまとめています。

ただし新聞のアンケートは自分から回答を送った人たちなので、代表サンプルではありません。そこで一緒によく引用されるのが、Mickelson、Kessler、Shaverの1997年の研究です。米国の成人の全国代表サンプルを分析したこの研究では、安定型59%、回避型25%、不安型11%と、それまでの研究と似た分布になりました。研究者たちは、愛着スタイルが収入や年齢といった人口的な特徴や、子どものころの対人関係の逆境とも関係していると報告しています。

二つの研究を並べると、三つのスタイルに分けた米国の質問紙では、安定型が半分を少し超え、回避型がおよそ4人に1人、不安型が10人に1〜2人でした。新聞の読者と全国サンプルのように集め方が違っても、多い順が同じだった点が目を引きます。

面接研究:1万件を超える成人愛着面接をまとめた分析

質問紙ではなく面接で愛着を分類する方法もあります。成人愛着面接(AAI)は、子どものころの養育者との経験をどう語るかを聞き、その語り方から今の心の状態を分類します。Bakermans-Kranenburgとvan IJzendoornは2009年、25年間に200を超える研究で集まった1万500件以上のAAIの分類をまとめて分析しました。

この分析が基準にした北米の非臨床群の母親のサンプルでは、安定(自律)型58%、拒絶型23%、とらわれ型19%で、これとは別に18%が喪失やトラウマが未解決の状態としても分類されました。研究者たちは、この分布が言語や出身国によって大きく変わらず、拒絶型ととらわれ型の割合に性別の差もなかったと報告しています。一方、臨床群では不安定や未解決の分類が多くなっていました。

面接の分類と恋愛の質問紙では、測っているものが違います。AAIは今の恋人関係ではなく、子どものころの経験を思い出すときの心の状態を見ていて、質問紙は親しい関係で自分が感じることを自分で答えます。それでも、安定型が半分を超え、残りを二つの不安定なスタイルが分け合うという大きな構図は似ています。

四つのスタイルに分けると:韓国の大学生の研究

BartholomewとHorowitzは1991年、「自分への見方」と「他者への見方」を組み合わせて、愛着を四つのスタイルに分けました。どちらも肯定的なら安定型、自分は否定的で他者は肯定的ならとらわれ型、自分は肯定的で他者は否定的なら拒絶型、どちらも否定的なら恐れ型です。mind.ioの四つのスタイルは不安と回避の二つの軸で分けていて、その四つのマスがこの分類とおおむね対応するため、不安型はとらわれ型、回避型は拒絶型、恐れ・回避型は恐れ型に近いものです。三つのスタイルの研究には恐れ型を選ぶ欄がなかったので、四つに分けていれば恐れ型だった人も、三つのうちのどれかとして数えられています。

この四つのスタイルで韓国の大学生265人を分類したJeongとLee(2005年)の研究では、安定型32.8%、恐れ型6.8%、とらわれ型17.2%、拒絶型34.7%でした。四つを足すと91.5%で、要旨には残りの8.5%についての説明がありません。米国の代表サンプルや面接研究と違い、安定型より拒絶型がやや多く出た点が目を引きます。

とはいえ、この数字を「韓国の人は回避型が多い」と読むのは難しいでしょう。大学生のサンプルで、使った質問紙やスタイルの分け方も米国の研究とは違います。同じ人たちでも、どの質問紙で、どこを基準に区切って分類するかによって、割合は大きく動きうるのです。

表を横にスクロールすると四つのスタイルをすべて見られます。

研究別の愛着スタイルの割合
研究・サンプル安定不安・とらわれ回避・拒絶恐れ
Hazan & Shaver(1987)・新聞の読者620人56%19%25%別に数えていない
Mickelsonら(1997)・米国の全国代表サンプル59%11%25%別に数えていない
Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn(2009)・成人愛着面接、北米の非臨床群の母親58%19%23%別に数えていない
Jeong & Lee(2005)・韓国の大学生265人32.8%17.2%34.7%6.8%

恐れ型を別に数えていない研究は–で示しています。成人愛着面接は恋愛関係ではなく、子どものころを語るときの心の状態を分類するものなので、同じ列でも同じものを測った数字ではありません。面接の「未解決」18%は三つの分類に加えて別につけるコードなので入れていません。合計が100%にならない研究は、残りをこれらのスタイルとして報告していません。厳密な比較より大きな傾向を見るのに使ってください。

研究によって愛着スタイルの割合が違う理由

一つ目は、測り方が違うことです。三つの説明から一つを選ぶ方法、項目の点数を二つの軸で計算する方法、面接を聞いて分類する方法では、同じ人でも違うスタイルに分類されることがあります。恋愛関係をたずねるのか、子どものころの養育者との経験をたずねるのかも違います。

二つ目は、スタイルが連続的な点数を区切ってつけた名前だということです。40の研究のAAIデータ3,218人分をまとめた分析(Rabyら、2022年)では、心の状態の個人差はいくつかのカテゴリーより連続的な次元によく当てはまり、自己報告の質問紙を分析した研究(Fraleyら、2015年)も、愛着をカテゴリーより次元として捉える見方を支持しました。次元上の点数をどこで区切るかによって、同じ人たちのスタイルの割合も変わります。

三つ目は、集めた人が違うことです。新聞の読者、大学生、全国サンプル、カウンセリングや治療を受けている人たちは、それぞれ違う分布を示します。先ほどの面接の分析でも、臨床群では不安定な分類が多くなっていました。交際中かどうか、最近別れたかどうかといった今の関係の状況も、質問紙の答えに影響しうるでしょう。

ですから「安定型は何%か」という問いに、ただ一つの正解はありません。米国の代表サンプルや面接研究の北米の基準サンプルでは安定型がもっとも多く、不安定なパターンも決して珍しくなかった、という程度に読むのが正確です。自分の結果の読み方は愛着スタイルの結果の読み方にまとめています。

mind.ioの愛着スタイル診断とランキングは何が違う?

mind.ioの愛着スタイル診断は、不安と回避をそれぞれ14問、合わせて28問でたずね、二つの点数を0〜100に直したうえで50を境に四つのスタイルに分けます。境目から5点以内なら、境界に近いことを別に知らせます。この50は尺度の真ん中にすぎず、人口の何%が超える線という意味ではありません。そのため、mind.ioの結果のスタイルの割合は、上の研究の割合とそのまま比べることはできません。

愛着スタイルランキングは、結果画面で参加ボタンを自分で押した人の結果スタイルだけを匿名で集めたものです。送るのは検査の種類、結果スタイル、画面の言語だけで、回答・点数・名前は送らず、IPアドレスやCookieも読み取りません。数字は人数ではなく参加の件数で、確認していない匿名の参加なので、自動で入力されたものが混ざることもあります。

参加が30件集まるまでは順位を表示しません。このランキングは、愛着に関心があってmind.ioで自分で診断を受けた人たちの分布なので、代表サンプルより不安定なスタイルが多めや少なめに出ても不思議ではありません。自分の位置をもっと詳しく知りたいときは、結果画面の不安と回避の点数もあわせて確かめてみてください。

愛着スタイルの割合についてよくある質問

Q. もっとも多い愛着スタイルは? A. 米国の全国代表サンプル(Mickelsonら、1997年)と面接研究の分析で基準とされた北米の非臨床群の母親のサンプル(Bakermans-Kranenburgとvan IJzendoorn、2009年)では、安定型がそれぞれ59%と58%でもっとも多くなっていました。ただし韓国の大学生の研究(JeongとLee、2005年)のように、拒絶型が安定型よりやや多く出たサンプルもあります。

Q. 不安型と回避型ではどちらが多い? A. このガイドで紹介した研究では、どれも回避側(三つのスタイルの研究では回避型、四つのスタイルの研究と面接では拒絶型)が不安側(不安型、とらわれ型)より多くなっていました。米国の代表サンプルは25%対11%、面接研究の北米の基準サンプルは23%対19%、韓国の大学生の研究は34.7%対17.2%でした。ただし三つのスタイルの研究の回避型には、四つに分けていれば恐れ型だった人も含まれている可能性があります。

Q. 恐れ・回避型はどれくらい? A. 四つのスタイルに分けた韓国の大学生の研究では、恐れ型は6.8%で四つの中でもっとも少数でした。面接研究の「未解決」(北米の基準サンプルで18%)は喪失やトラウマに関わる別の分類なので、恐れ・回避型と同じものとみなすのは難しいでしょう。

Q. 愛着スタイルは変わる? A. 愛着スタイルは、生まれつきの性格のように固定されたものとは考えられていません。研究者は、幼いころに安定した経験が十分でなくても、その後の関係や内省を通して安定型に近い反応を身につけた状態を「獲得された安定」と呼んでいます。何がその変化を助けうるかは、安定型愛着に近づく方法にまとめています。結果は今の傾向として読んでください。

Q. mind.ioのランキングがこれらの研究と違うのはなぜ? A. 質問の内容とスタイルを分ける基準が違い、参加した人たちも自分で集まったサンプルだからです。代表サンプルの研究の割合は人口を推定するための数字で、mind.ioのランキングは自分で参加した人たちの結果を集めた数字です。

参考文献:Hazan & Shaver (1987), Journal of Personality and Social Psychology 52(3), 511-524, https://doi.org/10.1037/0022-3514.52.3.511; Mickelson, Kessler & Shaver (1997), Journal of Personality and Social Psychology 73(5), 1092-1106, https://doi.org/10.1037/0022-3514.73.5.1092; Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn (2009), Attachment & Human Development 11(3), 223-263, https://doi.org/10.1080/14616730902814762; Bartholomew & Horowitz (1991), Journal of Personality and Social Psychology 61(2), 226-244, https://doi.org/10.1037/0022-3514.61.2.226; Jeong & Lee (2005), Relationship among Adult Attachment Styles, Negative Cognitive Distortion, and Depression, Korean Journal of Psychology: General 24(1), 167-184, https://accesson.kr/kpageneral/v.24/1/167/15578; Raby et al. (2022), Development and Psychopathology 34(1), 307-319, https://doi.org/10.1017/S0954579420000978; Fraley, Hudson, Heffernan & Segal (2015), Journal of Personality and Social Psychology 109(2), 354-368, https://doi.org/10.1037/pspp0000027(2026年10月確認).

役に立ったら、シェアしてみてください

気になっていそうな友だちや家族に、この記事を送ってみましょう。

次に見るとよいテストとガイド