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データガイド

GAD-7の平均点:韓国とドイツの調査で見る不安のセルフチェックの点数分布

韓国の2021年の国民健康栄養調査のサンプルではGAD-7が10点以上の人が4.5%、ドイツの代表サンプルの平均は2.18点でした。10点の意味と読み方をまとめました。

不安のセルフチェック(GAD-7)の平均点、自分の点数はどのあたり?

GAD-7は、この2週間に、心配や緊張といった七つの不安の症状がどのくらいの頻度であったかを0〜3点でたずね、合計0〜21点で見るスクリーニングの質問票です。病院や国の健康調査で広く使われ、mind.ioの不安のセルフチェック(GAD-7)もGAD-7の7問(日本語は原文の意味に沿った訳)と採点方法を使っています。

2021年の韓国国民健康栄養調査に答えた成人5,191人のうち、10点以上は4.5%でした(調査の重みづけをしていないサンプルの割合)。全国を代表するように選んだドイツの調査(2020〜21年)では、平均が2.18点、10点以上が4.3%でした。

このガイドでは、二つの調査の数字と男女の違い、10点という目安の意味、自分の点数の読み方、そして数字を読むときに覚えておきたいことをまとめます。点数は診断ではなく、今の状態をふり返るための目安です。

2021年の国民健康栄養調査の成人5,191人:10点以上4.5%

Choら(2024年)は、2021年の韓国国民健康栄養調査(KNHANES)でGAD-7に答えた19歳以上の成人のうち、分析に必要な回答がすべてそろった5,191人を調べました。国民健康栄養調査は、韓国の疾病管理庁が全国の世帯を確率抽出で選んで調べる国の統計です。

0〜4点が4,395人(84.7%)、5〜9点が560人(10.8%)、10〜14点が141人(2.7%)、15〜21点が95人(1.8%)でした。10点以上は4.5%で、男性3.1%、女性5.7%でした。これらの割合は論文に載った人数をサンプル数で割った値なので、調査の重みづけをした全国の推計値ではありません。重みづけをしていないため、女性の割合(55.7%)などサンプルの構成が実際の人口と違い、全国の割合とは異なる可能性があります。論文は平均点を載せていません。

ドイツの代表サンプル2,519人:平均2.18点

Kliemら(2025年)は、2020年12月から2021年3月にかけてドイツ全土から無作為に選んだ世帯を訪ね、16歳以上の2,519人(平均50.3歳)にGAD-7に答えてもらいました。平均は21点満点で2.18点(標準偏差3.28)で、0点の人が47.8%でした。

区分ごとでは0〜4点が81.3%、5〜9点が14.4%、10〜14点が3.3%、15〜21点が1.0%で、10点以上は4.3%、男性3.8%、女性4.8%でした。研究者は、この平均が、彼らが引用したコロナ禍のほかの国の全国サンプルの平均(Shevlinら、2022年:英国5.25点、アイルランド5.03点、スペイン5.86点、イタリア5.73点)よりかなり低いと比べています。下の表で韓国とドイツの区分ごとの割合を並べて見られます。

GAD-7の点数の区分ごとの割合:韓国とドイツ
点数の区分韓国(2021年)ドイツ(2020〜21年)
0〜4点 不安症状はほとんどなし84.7%81.3%
5〜9点 軽い不安症状10.8%14.4%
10〜14点 中程度の不安症状2.7%3.3%
15〜21点 重い不安症状1.8%1.0%

韓国は2021年の国民健康栄養調査に答えた成人5,191人の区分ごとの人数を重みづけせずに割った割合、ドイツは全国を代表するように選んだ16歳以上の2,519人の割合です。四捨五入のため合計が100%にならないことがあります。点数は診断ではなく、スクリーニングのためのものです。

10点という目安の意味

10点は、GAD-7をつくったSpitzerら(2006年)が提案した区分の境目で、専門家の評価をすすめる目安として広く使われています。韓国語版GAD-7を構造化された診断面接と比べたAhnら(2019年)の研究(成人1,157人)では、10点以上で全般性不安障害のある人の72.2%を見つけ出し、ない人の89.3%は10点未満でした。

この研究で10点以上だった人のうち、実際に全般性不安障害と診断された人は36.3%でした。この割合はサンプルの中でその障害がどのくらい多いかによって変わり、この研究はオンライン広告と病院からの紹介で集めたサンプル(全般性不安障害7.7%)でした。点数はパニックや社交不安などほかの不安やうつでも上がるため、スクリーニングの点数が高いことは診断ではなく、話してみる価値があるというサインです。同じ研究は、韓国のサンプルでは8点以上のときにバランスがいちばんよかったと報告しています。全般性不安障害のある人の81.1%が8点以上、ない人の84.5%が8点未満でした。8〜9点でも、心配が暮らしを揺るがしているなら話してみる価値があります。

自分の点数と比べる方法

mind.ioの不安のセルフチェックは、GAD-7の7問に0〜3点で答えた合計0〜21点を示し、0〜4点を「不安症状はほとんどなし」、5〜9点を「軽い不安症状」、10〜14点を「中程度の不安症状」、15〜21点を「重い不安症状」に分けます。上の調査も7つの症状を0〜3点で合計するGAD-7を使っているので、数字をおおよそ並べて見られますが、国や訳、調査の方法はそれぞれ違います。調査員がいる国の調査と、一人でオンラインで答えるmind.ioとでは条件も違い、Kliemらは、オンラインで参加者を集めた調査では不安の点数がずっと高く出たと指摘しています。

たとえば0〜4点はどちらの調査でも成人の10人に8人あまりがいる区分で、10点以上は韓国のサンプルで4.5%、ドイツで4.3%でした。珍しい点数だからといって、どこかがおかしいわけではありません。ただ、10点以上なら、今は専門家に話してみるとよい時期だというサインです。

mind.ioは、合計が10点以上のときに専門家と話してみることをすすめています。不安が大きすぎて耐えがたいときや、自分を傷つけたいという気持ちが出てきたときは、一人で抱えずに、すぐに「よりそいホットライン」(0120-279-338、24時間・無料)に電話してください。今すぐ危険な状態なら、119(救急)や110(警察)に連絡してください。

この数字を読むときに覚えておきたいこと

GAD-7はスクリーニングの道具なので、点数だけで不安障害を診断することはありません。診断は専門家との面談を経て行われます。

韓国の数字は2021年の国民健康栄養調査のサンプルの人数を重みづけせずに割った割合で、ドイツの数字は2020〜21年の代表サンプルです。どちらの調査も新型コロナの流行期で、国も訳も調査の方法も違います。韓国の疾病管理庁がGAD-7で発表した全国の割合は、まだ見つけられていません。そのため小数点の差より、自分の点数がおおよそどの区分にあるかを見るのに使うのがよいでしょう。

点数が低くても、心配や緊張が2週間以上続いたり、日々の暮らしが手に負えなくなったりしたら、助けを求めてかまいません。気分の落ち込む日が多いなら、うつのセルフチェック(PHQ-9)とPHQ-9の平均点もあわせて見てみてください。

不安のセルフチェックの平均点についてよくある質問

Q. GAD-7の平均点は何点? A. 全国を代表するように選んだドイツの調査(2020〜21年)の平均は、21点満点で2.18点でした。韓国の2021年の国民健康栄養調査を分析した論文は平均点を載せておらず、10点以上は4.5%(重みづけなし)でした。

Q. GAD-7で10点以上の人はどのくらい? A. 韓国の2021年の国民健康栄養調査のサンプルで4.5%(重みづけなし、男性3.1%、女性5.7%)、ドイツの代表サンプルで4.3%でした。

Q. GAD-7が10点以上なら不安障害? A. 点数だけでは決まりません。韓国語版の研究では、10点以上の人のうち全般性不安障害と診断された人は36.3%でした。ほかの人もほかの不安やうつで点数が上がっている可能性があるので、10点以上だったなら、専門家に相談してみてください。

参考文献:Cho, A., Um, Y. J., Cho, J. J., Yeo, Y. H., & Suh, H. N. (2024), The effects of Generalized Anxiety Disorder 7-Item Scale on health behavior among Korean adults: The 8th Korea National Health and Nutrition Examination Survey (2021)(韓国語), Korean Journal of Family Practice 14(2), 75-81, https://doi.org/10.21215/kjfp.2024.14.2.75; Kliem, S., Sachser, C., Lohmann, A., Baier, D., Brähler, E., Fegert, J. M., & Gündel, H. (2025), Psychometric evaluation and community norms of the GAD-7, based on a representative German sample, Frontiers in Psychology 16, 1526181, https://doi.org/10.3389/fpsyg.2025.1526181; Ahn, J.-K., Kim, Y., & Choi, K.-H. (2019), The psychometric properties and clinical utility of the Korean version of GAD-7 and GAD-2, Frontiers in Psychiatry 10, 127, https://doi.org/10.3389/fpsyt.2019.00127; Spitzer, R. L., Kroenke, K., Williams, J. B. W., & Löwe, B. (2006), A brief measure for assessing generalized anxiety disorder: The GAD-7, Archives of Internal Medicine 166(10), 1092-1097, https://doi.org/10.1001/archinte.166.10.1092.

ひとりで抱えなくて大丈夫です

自分を傷つけたい気持ちになったときや、心がつらくてたまらないときは、下の窓口に相談できます。よりそいホットラインは24時間つながります。

今すぐ命の危険があるときは、119(救急)または110(警察)に連絡してください。

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