本文へスキップ

こころのガイド

社交不安症(対人恐怖):内気との違い、続く理由、効果のある治療

対人恐怖・社交不安症をWHO・NICEの指針と研究から整理。内気との違い、続く理由、その場で試せること、効果のある治療と薬、相談先まで。

対人恐怖と社交不安症:緊張や内気とどう違う?

韓国でよく使われる「対人忌避症」は日常の言葉で、精神科の診断名は社交不安症(社交恐怖)です(韓国国立精神健康センター, 2019)。国際疾病分類(ICD-11)は、会話する、人前で食べたり飲んだりする、発表するなどの社会的な状況で過剰な恐怖がくり返し起こり、否定的に評価されることを心配してその状況を避けるか、強い恐怖の中でどうにか耐える状態が数か月以上続き、大きな苦痛や生活への支障につながるときに社交不安症とみなします。人前で話す前に緊張するのはよくあることで、内気さは正常な性格特性なので、恐怖と回避が文化的によくある程度をはっきり超えるときだけ障害とみなします(WHO, 2024)。

26か国の成人14万人あまりを対象にした世界精神保健調査では、生涯に一度でも社交不安症を経験した人は4.0%、過去1年では2.4%で、半数は14歳までに始まっていました。ただしこの調査に韓国は含まれていません(Stein ほか, 2017)。2021年の韓国の精神健康実態調査では、生涯有病率が0.6%(女性1.0%、男性0.2%)、1年有病率が0.2%でしたが、該当者が少なく誤差が大きくなっています(Rim ほか, 2023)。韓国の健康保険統計では、社交恐怖(F40.1)を主な診断として診療を受けた人は2010年に15,112人、2025年に22,089人で、2025年は20代が最も多くなっていました。これは診療を受けた人の数で、実際に抱えている人の数ではありません(韓国健康保険審査評価院, 2026)。この診療の統計では男性が多い一方、地域の調査では女性が多くなっています。ICD-11は、地域では女性に多いという差が診療の場では見られない理由として、性役割への期待から男性は症状が重いときに助けを求めやすいという説明を紹介しています(WHO, 2024)。

mind.ioには社交不安の検査はありません。このガイドでは、社交不安がどのような姿で現れるか、内気さ・内向性・対人恐怖症とどう違うか、なぜ続くのか、その場で試せることと効果が確かめられた治療、相談先を扱います。ほかの不安症との違いは不安の症状にまとめています。

どんな場面で、どのように現れる?

社交不安は、人から評価されるかもしれない場面で起こります。人前で話す、初対面の人に会う、デート、面接、授業で質問に答える、助けを求める、レジの店員と話すといったことはもちろん、人前で食べたり飲んだりする、公衆トイレを使うといった日常のことでも、恥をかくことや拒まれることが怖くなることがあります(NIMH, 2025)。米国の成人調査で、生涯に経験した社会的な恐怖のうち最も多かったのは、大勢の前で話すこと(21.2%)と、会議や授業で意見を言うこと(19.5%)でした(Ruscio ほか, 2008)。スピーチ、スポーツの試合、舞台での演奏のように、何かを披露する場面でだけ不安が起こる人もいます(NIMH, 2025)。

体では、顔が赤くなる、汗が出る、震える、心臓がどきどきする、気分が悪くなる、頭が真っ白になるといったことが起こります。体がこわばったり声が小さくなったり、そうしたいのに目を合わせたり話しかけたりできず、人から悪く思われるという考えにとらわれたりすることもあります(NIMH, 2025)。最初は「評価が怖い」よりも「赤くなりそう」「汗をかきそう」「震えそう」と体の心配を先に口にする人も多くいます(WHO, 2024)。

社会的な場面がときどき心配になるのは誰にでもありますが、社交不安があると、その場面の前、最中、終わったあとまで心配が強く続きます(NHS, 2023a)。何週間も前から心配したり、終わったあとに自分のふるまいをふり返って欠点を探したりすることもあります(NIMH, 2025)。たいてい子ども時代か10代に始まり、多くは8〜15歳のあいだに始まります(WHO, 2024)。社会的な場面でだけパニック発作が起こるなら、社交不安の一つの姿の可能性があります(WHO, 2024)。予期しない発作がくり返すなら、パニック発作の対処法もあわせて読んでください。

内気さ、内向性、対人恐怖症とどう違う?

内気さとは違います。NHSは社交不安を、内気さ以上のもの、つまり消えずに日常の活動、自信、人間関係、仕事や学校生活に影響する恐怖と説明しています(NHS, 2023a)。米国の10代1万人あまりの調査では、自分を内気だと答えた10代は46.7%でしたが、そのうち社交不安症の基準を満たしたのは12.4%でした。内気ではないと答えた10代でも5.2%が該当しました(Burstein ほか, 2011)。内気だから障害というわけではなく、内気に見えなくても社交不安を抱えていることがある、ということです。

内向性は性格特性である外向性が低い側のことで、人と会ったり活発に動いたりすることから得られる楽しさや刺激に比較的引かれにくい傾向です。社交不安は他人の評価への恐怖なので、これとは別の概念です。内向性は外向と内向と外向性、敏感さはHSPと内向型の違いで読めます。社交不安は、親しい人や自分に関心を持たない他人の前では現れないこともあります(国立精神・神経医療研究センター, n.d.)。

対人恐怖症、赤面恐怖、視線恐怖。ICD-11は、日本の対人恐怖症と韓国の似た状態を、自分の視線や表情、赤くなる顔、体臭のせいで相手が不快になるのではと恐れる社交不安症の一つの形とみなせるとしながらも、一部はほかの診断に近いとしています(WHO, 2024)。日本では対人恐怖症を、赤面恐怖、視線恐怖、自己臭恐怖、醜形恐怖に分けてきました。赤面恐怖が社交不安症に最も近く、体の欠点への恐怖は身体醜形症に近いとされます(Hofmann ほか, 2010)。韓国と米国の社交不安症の患者を調べた研究では、「自分が相手を不快にさせるのでは」と恐れる症状を一つ以上もつ人が75%で、東アジアだけの姿ではないのかもしれません(Choy ほか, 2008)。自分から臭いが出ている、見た目に欠陥があるという確信が、いくら確かめても消えないなら、専門家に相談してください。

回避性パーソナリティ障害は、子どものころから「自分はなじめない」という感覚と、自分についての強い否定的な考えが人生全体に根づいている状態をいいます。社交不安症と重なる部分が多く、見分けるのは専門家の役割です(Lampe, 2015)。詳しくは回避性パーソナリティ障害の記事にまとめました。落ち込んでいるときだけ「みんな自分を嫌っている」と感じるなら、うつ病の一部かもしれません(WHO, 2024)。いじめを受けているなら、同年代の人を怖がるのは当然の反応かもしれません(WHO, 2024)。まず安全を確保して助けを求めてください。家ではよく話す子どもが、学校や知らない人の前ではまったく話せないなら、選択性緘黙の可能性があるので、「ただの人見知り」と片づけず専門家に相談してください(NHS, 2023b)。

なぜ続くのか:自分の監視、見透かされる思い込み、安全行動

認知モデルによると、社交不安のある人は、よい印象を与えることがとても大切だと信じる一方で、自分は悪く映っていると考えています。社会的な場面に入ると、注意が外ではなく「自分がどう見えているか」に向かって自分を監視するようになり、そのぶん相手が実際にはおおむね穏やかに反応していることを見逃しやすくなります。また「顔が熱いから、きっと真っ赤だ」のように、感じているぶんだけ外から見えていると思い込みます(Leigh & Clark, 2018)。

こうした思い込みは実際より大きくなりがちです。スピーチで緊張した人は、聞き手が気づいた以上に自分の緊張が伝わっていると考えていました。この錯覚について前もって聞いていた人は、自分でも、見ていた人からもスピーチがよりよかったと評価されました(Savitsky & Gilovich, 2003)。人は一般に、自分の行動や見た目が人に気づかれる程度を実際より大きく見積もります(Gilovich ほか, 2000)。

乗り切るために使う「安全行動」も不安を長引かせます。目を合わせない、話すことを前もって準備する、厚化粧をする、相手の言うことに何でも同意するといった行動は、恐れていたことがそもそも起こりにくかったと知る機会を奪います。赤くなるのを隠そうとほおを覆うとかえってほてり、声を小さくすると人がかえって耳を傾けるように、恐れている症状を強めたり目立たせたりすることもあります(Leigh & Clark, 2018)。マスクで顔を隠す、震えを隠そうとグラスやマイクを強く握る、頭の中で言うことをリハーサルする、質問ばかり続けるといったこともよくある例です(吉永, 2016)。不安の高い人も低い人も安全行動は役に立つと感じていたため(McManus ほか, 2008)、手放しにくく、恥ずかしいことでもありません。

怖い場面に何度も出ているのによくならないのは、これが理由かもしれません。8人を対象にした小さな研究では、同じ場面にとどまっても安全行動を減らしたときのほうが、不安と恐れていた考えがより大きく減りました(Wells ほか, 1995)。場面の前には起こることを悪い方向に細かく想像し、終わったあとはつかの間ほっとしたあと、反すうが続くこともあります(Leigh & Clark, 2018)。

原因は一つではありません。初めての人や状況に慣れるのに時間がかかる気質(行動抑制)は正常な気質ですが、社交不安の危険因子でもあり、恥をかいた経験や大きなストレスのあとに急に始まることもあります(WHO, 2024)。長く続くこともありますが、地域の研究をまとめたレビューでは、治療なしでよくなる割合は前向き研究によって36%から93%まで大きく違いました(Vriends ほか, 2014)。性格の欠陥ではなく、効果が確かめられた治療がある状態です(NICE, 2013)。

その場で、そして終わったあとに試せること

注意を外に向けてみましょう。自分がどう見えるかより、相手が話していることや会話の中身に集中します。最悪を思い込むより、人が実際に言っていることに集中するのがNHSの助言で(NHS, 2023a)、外に注意を向ける練習は社交不安の認知療法の一部です(NICE, 2013)。

安全行動を一つ、実験として手放してみましょう。いつも目をそらしていた会話で少し目を合わせる、前もって用意した文なしでひとこと話してみる、そして実際に何が起こるかを観察します。認知療法では、このような行動実験で恐れている予測が当たるかを確かめます(Leigh & Clark, 2018; NICE, 2013)。大きな場面ではなく、難しい場面を小さな段階に分けて一つずつ試しましょう(NHS, 2023a)。いじめや深い心の傷が絡んでいるなら、一人で無理をせず専門家と一緒に取り組んでください。

緊張は思うほど見えていません。スピーチのとき、感じているほど外には出ていないと知ることが役立つことがあります(Savitsky & Gilovich, 2003)。認知療法で自分の姿を動画で確かめた人の9割以上が、予想より不安そうに見えないと感じました。ただし、これは治療の中で準備をしたうえで使われた方法です(Wild ほか, 2023)。

お酒で乗り切らないようにしましょう。飲み会や集まりでお酒で緊張を抑えがちですが、社交不安があると、不安を和らげようとお酒や薬物を使って問題が起きる危険が高まります(WHO, 2024)。米国の成人4万人あまりの調査では、社交不安症はアルコール依存と関連し(オッズ比2.8)、両方がある人の79.7%は社交不安が先に始まっていました(Schneier ほか, 2010)。体を落ち着かせるゆっくりした呼吸はストレス解消法にまとめています。

終わったあとは、いちばんぎこちなかった場面ばかり思い返しがちです。小さな前進も認め、つまずきもありうると受け止めて、自分にやさしくしましょう(NIMH, 2025)。自分にやさしく接する方法はセルフ・コンパッションを高める方法にあります。何週間かかけて、場面で浮かんだ考えや行動を日記に書き、難しい場面を小さな段階に分けて練習することもできます(NHS, 2023a; 国家精神健康情報ポータル, 2021)。認知行動療法にもとづく本やオンラインプログラムも待機群よりよく、治療者の支えがあるとさらに少しよくなりました(Mayo-Wilson ほか, 2014)。スピーチ不安だけを扱った心理プログラムの研究30件(1,355人)をまとめたメタ分析では効果は中程度以上でしたが(g = 0.74)、出版バイアスの兆候もありました(Ebrahimi ほか, 2019)。

効果が確かめられた治療と薬

認知行動療法が最初の選択肢です。成人の社交不安症の臨床試験101件(13,164人)を比べたネットワーク・メタ分析では、治療者と一対一で行う認知行動療法の効果が最も大きく、心理的なプラセボと比べても効果が残った心理療法はこれだけでした(Mayo-Wilson ほか, 2014)。プラセボと比べた認知行動療法の研究12件(753人)だけをまとめると、効果は小〜中程度でした(g = 0.41; Carpenter ほか, 2018)。ドイツの多施設臨床試験(495人)では、認知行動療法を受けた人の60%がはっきりよくなり、36%はほぼ症状のない状態になりました。待機群ではそれぞれ15%、9%でした(Leichsenring ほか, 2013)。30〜40%は治療で十分によくならないことも知っておきましょう(Stein & Stein, 2008)。

英国国立医療技術評価機構(NICE)は、社交不安症に合わせて開発された個人の認知行動療法をまず勧めています。クラークとウェルズのモデルでは、4か月ほどかけて90分ずつ最大14回行い、自分への注意と安全行動が不安を強めることを体験する練習、動画によるフィードバック、外に注意を向ける訓練、行動実験、前後の反すうへの取り組み、再発予防が含まれます。集団認知行動療法も効果はありますが、個人療法より先には勧められていません(NICE, 2013)。日本でも同じモデルの認知行動療法を週1回50分、12〜16回で行うマニュアルがあります(吉永, 2016)。治療者が遠隔で支えるオンライン認知療法は、ある臨床試験で主な結果が対面の治療と同程度で、行動テストでは対面の治療が少し上回りました(Clark ほか, 2023)。

薬は種類の名前だけで紹介します。薬では、SSRI・SNRI系の抗うつ薬がプラセボより効果がありました(Mayo-Wilson ほか, 2014)。プラセボと比べた薬の研究66件(11,597人)をまとめたコクラン・レビューでは、SSRIはプラセボより反応がよかったもののその根拠の質は非常に低く、再発を減らす中程度の根拠がある薬はSSRIだけでした(Williams ほか, 2017)。飲み始めは不安、焦り、睡眠の問題が一時的に強まることがあり、効果は2週間以上かけて現れます。最初の3か月でよく効いたなら少なくともさらに6か月続け、やめるときはゆっくり減らします。30歳未満では、少数ながら自殺を考えることや自傷の危険が高まることがあるため、最初の1か月はこまめに確認を受ける必要があります(NICE, 2013)。こうした考えが浮かんだら処方した医師にすぐ伝え、すぐに「よりそいホットライン」(0120-279-338、24時間・無料)に連絡してください。子どもや若者には薬を日常的には勧めていません(NICE, 2013)。ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は依存の危険があるため、日常的には勧められません(NICE, 2013; WHO, 2026)。スピーチのような特定の場面での動悸や震えに医師がβ遮断薬を処方することもありますが(NIMH, 2025)、不安症の治療としての根拠はまだ不十分です(Steenen ほか, 2016)。すでに薬を飲んでいるなら、急にやめず処方した医師に相談してください。抗うつ薬をやめるときの症状は抗うつ薬のガイドにまとめています。

顔の赤みや汗のために手術(胸腔鏡下交感神経遮断術)やボツリヌス注射を考えているなら、英国の指針は社交不安症の治療としてこれらを勧めていません。よい根拠がなく、害になるおそれがあるためです(NICE, 2013)。フランスの保健当局も、赤面恐怖への交感神経切除術は効果が証明されていないとしています(HAS, 2007)。汗や赤み自体が医学的な問題なら、その症状は別に受診してください。マインドフルネスは何もしないよりはよかったものの認知行動療法より効果が小さく(Liu ほか, 2021)、英国の指針は日常的な治療としては勧めていません(NICE, 2013)。運動で社交不安が減ったという研究は小規模で、治療の代わりになる根拠は足りません(Jazaieri ほか, 2012)。薬と心理療法を組み合わせても、最もよい単独の治療を上回るという根拠はありませんでした(Mayo-Wilson ほか, 2014)。

専門家に相談したいとき:相談先

次のようなときは専門家に相談しましょう。学校や仕事、友人や家族との関係で社会的な場面を避けるなど、不安が日常生活に問題を起こし始めたとき(NIMH, 2025)、お酒で乗り切っているとき、気分が落ち込んだり興味がなくなったりしたときです。ドイツで10代と若い成人3,021人を10年間追った研究では、社交不安症があった人は、のちにうつ病になる危険が1.49〜1.85倍でした(Beesdo ほか, 2007)。気分が落ち込んでいるなら、うつのセルフチェック(PHQ-9)とうつ病の症状のページも参考にしてください。

社交不安のある人は、これを治療できる状態ではなく性格のせいと考えがちで、受診すること自体が怖いこともあります。英国の指針は、最初の相談を電話やオンラインで始めることも考えるよう勧めています(NICE, 2013)。26か国の調査では、過去1年に社交不安症があった人のうち、何らかの治療を受けた人は38%でした(Stein ほか, 2017)。韓国以外にお住まいなら、かかりつけ医や地域の精神保健サービスが最初の窓口で、相談窓口の番号はすぐ下にあります。韓国では、精神科や市・郡・区の精神健康福祉センターで助けを得られ、精神健康危機相談電話1577-0199(24時間)に電話すると近くの精神健康福祉センターにつながります(韓国保健福祉部, 2025)。2026年の心理相談バウチャーの条件はうつ病のときに役立つことにあります。mind.ioには社交不安の検査はなく、不安のセルフチェック(GAD-7)は過去2週間の不安全般を見るもので、社交不安症を診断するものではありません。

不安症は自殺を考えることや自殺行動の危険を高めます(WHO, 2026)。台湾の診療記録の研究では、社交不安症で診療を受けた人はそうでない人より自殺の危険が高く、うつ病やお酒の問題が重なるとさらに高くなっていました(Wei ほか, 2025)。自分を傷つけたい気持ちがあるなら、一人で抱えず、すぐに「よりそいホットライン」(0120-279-338、24時間・無料)に連絡してください。今すぐ命の危険があるときは、119(救急)または110(警察)に連絡してください。

よくある質問

Q. 対人忌避症と社交不安症は同じ意味ですか? A. 対人忌避症は韓国で日常的に使われる言葉で、診断名は社交不安症(社交恐怖)です(韓国国立精神健康センター, 2019)。人が嫌いだからではなく、否定的に評価されることが怖くて避けてしまうのが中心です(WHO, 2024)。

Q. 内向的だったり内気だったりすると社交不安症ですか? A. 必ずしもそうではありません。自分を内気だと答えた米国の10代のうち、社交不安症の基準を満たしたのは12.4%でした(Burstein ほか, 2011)。恐怖と回避が文化的によくある程度をはっきり超え、生活に支障が出るときに障害とみなします(WHO, 2024)。

Q. 発表のときだけ震えますが、治療が必要ですか? A. 社交不安には、発表のような場面でだけ不安が起こるものもあります(NIMH, 2025)。発表前の緊張はよくあることなので、避けることで機会を逃したり苦痛が大きかったりするときに助けを求めましょう。スピーチ不安だけを扱った心理プログラムの効果は中程度以上でした(Ebrahimi ほか, 2019)。試験のときだけ緊張するなら、テスト不安(試験不安)にまとめています。

Q. 顔が赤くなるのが気になってたまりません。手術すればいいですか? A. 社交不安症で赤みや汗を減らすための交感神経遮断術やボツリヌス注射は勧められていません(NICE, 2013)。赤面への心配は社交不安によくある姿で(WHO, 2024)、認知療法が扱う問題です。

Q. お酒を飲むと楽になりますが、大丈夫ですか? A. その場は楽でも、不安を和らげるためにお酒を使うと問題が起きやすくなります(WHO, 2024; Schneier ほか, 2010)。お酒の問題があっても、社交不安の治療は受けられます(NICE, 2013)。

Q. 薬を飲み始めたら一生飲むことになりますか? A. よく効いたなら少なくともさらに6か月続け、やめるときは医師と相談してゆっくり減らします(NICE, 2013)。早くやめると再発が多いという研究があり、心理療法の効果は治療が終わったあとも保たれやすいとされています(Mayo-Wilson ほか, 2014)。

Q. mind.ioに社交不安の検査はありますか? A. ありません。不安のセルフチェック(GAD-7)は過去2週間の不安全般を見るもので、社交不安症を診断するものではありません。敏感さが気になるならHSP診断がありますが、これも障害を見分ける検査ではありません。

Q. つらすぎて、自分を傷つけたい気持ちまであります。 A. 一人で抱えないでください。すぐに相談窓口(よりそいホットライン 0120-279-338、24時間・無料)に連絡してください。今すぐ命の危険があるときは、119(救急)または110(警察)に連絡してください。

参考文献:National Center for Mental Health (2019), I’m afraid of people’s eyes: the avoidance of people that holds you back [column, in Korean], https://ncmh.go.kr/ncmh/board/boardView.do?bn=newsView&menu_cd=01_01&no=8514; National Center for Mental Health (2021), Social anxiety disorder [National Mental Health Information Portal, in Korean], https://www.mentalhealth.go.kr/portal/disease/diseaseDetail.do?dissId=68; World Health Organization (2024), Clinical descriptions and diagnostic requirements for ICD-11 mental, behavioural and neurodevelopmental disorders (CDDR), https://www.who.int/publications/i/item/9789240077263; Stein, D. J., Lim, C. C. W., Roest, A. M., de Jonge, P., Aguilar-Gaxiola, S., Al-Hamzawi, A., et al. (2017), The cross-national epidemiology of social anxiety disorder: Data from the World Mental Health Survey Initiative, BMC Medicine 15(1), 143, https://doi.org/10.1186/s12916-017-0889-2; Rim, S. J., Hahm, B. J., Seong, S. J., Park, J. E., Chang, S. M., Kim, B. S., et al. (2023), Prevalence of mental disorders and associated factors in Korean adults: National Mental Health Survey of Korea 2021, Psychiatry Investigation 20(3), 262-272, https://doi.org/10.30773/pi.2022.0307; Health Insurance Review and Assessment Service (2026), Disease statistics: F40.1 social phobias, 2010-2025 [in Korean], https://opendata.hira.or.kr; National Institute of Mental Health (2025), Social anxiety disorder: What you need to know, https://www.nimh.nih.gov/health/publications/social-anxiety-disorder-more-than-just-shyness; Ruscio, A. M., Brown, T. A., Chiu, W. T., Sareen, J., Stein, M. B., & Kessler, R. C. (2008), Social fears and social phobia in the USA: Results from the National Comorbidity Survey Replication, Psychological Medicine 38(1), 15-28, https://doi.org/10.1017/S0033291707001699; NHS (2023a), Social anxiety (social phobia), https://www.nhs.uk/mental-health/conditions/social-anxiety/; Burstein, M., Ameli-Grillon, L., & Merikangas, K. R. (2011), Shyness versus social phobia in US youth, Pediatrics 128(5), 917-925, https://doi.org/10.1542/peds.2011-1434; National Center of Neurology and Psychiatry (n.d.), Anxiety disorders [Kokoro no Joho site, in Japanese], https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=BLA9JV0KhiWPIMzX; Hofmann, S. G., Asnaani, A., & Hinton, D. E. (2010), Cultural aspects in social anxiety and social anxiety disorder, Depression and Anxiety 27(12), 1117-1127, https://doi.org/10.1002/da.20759; Choy, Y., Schneier, F. R., Heimberg, R. G., Oh, K. S., & Liebowitz, M. R. (2008), Features of the offensive subtype of Taijin-Kyofu-Sho in US and Korean patients with DSM-IV social anxiety disorder, Depression and Anxiety 25(3), 230-240, https://doi.org/10.1002/da.20295; Lampe, L. (2015), Social anxiety disorders in clinical practice: Differentiating social phobia from avoidant personality disorder, Australasian Psychiatry 23(4), 343-346, https://doi.org/10.1177/1039856215592319; NHS (2023b), Selective mutism, https://www.nhs.uk/mental-health/conditions/selective-mutism/; Leigh, E., & Clark, D. M. (2018), Understanding social anxiety disorder in adolescents and improving treatment outcomes: Applying the cognitive model of Clark and Wells (1995), Clinical Child and Family Psychology Review 21(3), 388-414, https://doi.org/10.1007/s10567-018-0258-5; Savitsky, K., & Gilovich, T. (2003), The illusion of transparency and the alleviation of speech anxiety, Journal of Experimental Social Psychology 39(6), 618-625, https://doi.org/10.1016/S0022-1031(03)00056-8; Gilovich, T., Medvec, V. H., & Savitsky, K. (2000), The spotlight effect in social judgment: An egocentric bias in estimates of the salience of one’s own actions and appearance, Journal of Personality and Social Psychology 78(2), 211-222, https://doi.org/10.1037/0022-3514.78.2.211; Yoshinaga, N. (2016), Cognitive behavioural therapy manual for social anxiety disorder (for therapists), 3rd ed. [in Japanese], Ministry of Health, Labour and Welfare, https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000113841.pdf; McManus, F., Sacadura, C., & Clark, D. M. (2008), Why social anxiety persists: An experimental investigation of the role of safety behaviours as a maintaining factor, Journal of Behavior Therapy and Experimental Psychiatry 39(2), 147-161, https://doi.org/10.1016/j.jbtep.2006.12.002; Wells, A., Clark, D. M., Salkovskis, P., Ludgate, J., Hackmann, A., & Gelder, M. (1995), Social phobia: The role of in-situation safety behaviors in maintaining anxiety and negative beliefs, Behavior Therapy 26(1), 153-161, https://doi.org/10.1016/S0005-7894(05)80088-7; Vriends, N., Bolt, O. C., & Kunz, S. M. (2014), Social anxiety disorder, a lifelong disorder? A review of the spontaneous remission and its predictors, Acta Psychiatrica Scandinavica 130(2), 109-122, https://doi.org/10.1111/acps.12249; National Institute for Health and Care Excellence (2013), Social anxiety disorder: Recognition, assessment and treatment (CG159), https://www.nice.org.uk/guidance/cg159; Wild, J., Warnock-Parkes, E., Stott, R., Kwok, A. P. L., Lissillour Chan, M. H., Powell, C. L. Y. M., et al. (2023), Video feedback to update negative self-perceptions in social anxiety disorder: A comparison of internet-delivered vs face-to-face cognitive therapy formats, Journal of Affective Disorders 331, 139-144, https://doi.org/10.1016/j.jad.2023.03.017; Schneier, F. R., Foose, T. E., Hasin, D. S., Heimberg, R. G., Liu, S. M., Grant, B. F., & Blanco, C. (2010), Social anxiety disorder and alcohol use disorder co-morbidity in the National Epidemiologic Survey on Alcohol and Related Conditions, Psychological Medicine 40(6), 977-988, https://doi.org/10.1017/S0033291709991231; Mayo-Wilson, E., Dias, S., Mavranezouli, I., Kew, K., Clark, D. M., Ades, A. E., & Pilling, S. (2014), Psychological and pharmacological interventions for social anxiety disorder in adults: A systematic review and network meta-analysis, Lancet Psychiatry 1(5), 368-376, https://doi.org/10.1016/S2215-0366(14)70329-3; Ebrahimi, O. V., Pallesen, S., Kenter, R. M. F., & Nordgreen, T. (2019), Psychological interventions for the fear of public speaking: A meta-analysis, Frontiers in Psychology 10, 488, https://doi.org/10.3389/fpsyg.2019.00488; Carpenter, J. K., Andrews, L. A., Witcraft, S. M., Powers, M. B., Smits, J. A. J., & Hofmann, S. G. (2018), Cognitive behavioral therapy for anxiety and related disorders: A meta-analysis of randomized placebo-controlled trials, Depression and Anxiety 35(6), 502-514, https://doi.org/10.1002/da.22728; Leichsenring, F., Salzer, S., Beutel, M. E., Herpertz, S., Hiller, W., Hoyer, J., et al. (2013), Psychodynamic therapy and cognitive-behavioral therapy in social anxiety disorder: A multicenter randomized controlled trial, American Journal of Psychiatry 170(7), 759-767, https://doi.org/10.1176/appi.ajp.2013.12081125; Stein, M. B., & Stein, D. J. (2008), Social anxiety disorder, Lancet 371(9618), 1115-1125, https://doi.org/10.1016/S0140-6736(08)60488-2; Clark, D. M., Wild, J., Warnock-Parkes, E., Stott, R., Grey, N., Thew, G., & Ehlers, A. (2023), More than doubling the clinical benefit of each hour of therapist time: A randomised controlled trial of internet cognitive therapy for social anxiety disorder, Psychological Medicine 53(11), 5022-5032, https://doi.org/10.1017/S0033291722002008; Williams, T., Hattingh, C. J., Kariuki, C. M., Tromp, S. A., van Balkom, A. J., Ipser, J. C., & Stein, D. J. (2017), Pharmacotherapy for social anxiety disorder (SAnD), Cochrane Database of Systematic Reviews 2017(10), CD001206, https://doi.org/10.1002/14651858.CD001206.pub3; Steenen, S. A., van Wijk, A. J., van der Heijden, G. J., van Westrhenen, R., de Lange, J., & de Jongh, A. (2016), Propranolol for the treatment of anxiety disorders: Systematic review and meta-analysis, Journal of Psychopharmacology 30(2), 128-139, https://doi.org/10.1177/0269881115612236; World Health Organization (2026), Anxiety disorders [Fact sheet], https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/anxiety-disorders; Haute Autorité de Santé (2007), Guide affection de longue durée: Troubles anxieux graves [in French], https://www.has-sante.fr/upload/docs/application/pdf/guide_medecin_troubles_anxieux.pdf; Liu, X., Yi, P., Ma, L., Liu, W., Deng, W., Yang, X., et al. (2021), Mindfulness-based interventions for social anxiety disorder: A systematic review and meta-analysis, Psychiatry Research 300, 113935, https://doi.org/10.1016/j.psychres.2021.113935; Jazaieri, H., Goldin, P. R., Werner, K., Ziv, M., & Gross, J. J. (2012), A randomized trial of MBSR versus aerobic exercise for social anxiety disorder, Journal of Clinical Psychology 68(7), 715-731, https://doi.org/10.1002/jclp.21863; Beesdo, K., Bittner, A., Pine, D. S., Stein, M. B., Höfler, M., Lieb, R., & Wittchen, H. U. (2007), Incidence of social anxiety disorder and the consistent risk for secondary depression in the first three decades of life, Archives of General Psychiatry 64(8), 903-912, https://doi.org/10.1001/archpsyc.64.8.903; Ministry of Health and Welfare (2025), Community mental health welfare centres and the mental health crisis line [in Korean], https://www.mohw.go.kr/menu.es?mid=a10706040100; Wei, H. T., Tsai, S. J., Cheng, C. M., Chang, W. H., Bai, Y. M., Su, T. P., et al. (2025), Increased risk of suicide among patients with social anxiety disorder, Epidemiology and Psychiatric Sciences 34, e14, https://doi.org/10.1017/S204579602500006X.

ひとりで抱えなくて大丈夫です

自分を傷つけたい気持ちになったときや、心がつらくてたまらないときは、下の窓口に相談できます。よりそいホットラインは24時間つながります。

今すぐ命の危険があるときは、119(救急)または110(警察)に連絡してください。

役に立ったら、シェアしてみてください

この記事が役立ちそうな人に、リンクを送れます。

次に見るとよいテストとガイド