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関係ガイド

けんかの後の仲直りの仕方:恋人・夫婦げんかと謝り方、研究でわかった関係の修復

けんかの後の仲直りの仕方は? 恋人・夫婦の関係を傷つけるけんかのパターン、追う・引くの悪循環、休み方、効果的な謝り方と許し、支配や暴力のときまで研究から整理。

けんかの後の仲直りの前に:けんかそのものより、けんかの仕方が問題です

親しい間柄なら、言い争いを避けるのは難しいものです。研究者が注目してきたのは、けんかをするかどうかより、どうけんかをするかです。夫婦が対立するテーマについて話し合う様子を観察した2つの縦断研究では、意見がぶつかり怒りをぶつけ合う様子はその時点の不満とともに見られましたが、3年間の変化で見ると、むしろ結婚満足度が上がることと関連していました。反対に、防御(泣き言を含む)、意地を張ること、会話から引くことは、時間とともに関係が悪くなることと関連していました(Gottman & Krokoff, 1989)。ただ、この結果は変化の分析方法による統計上の見かけである可能性が高いという反論も出ています(Woody & Costanzo, 1990)。

73組の夫婦を4年の間隔で2回調べた研究では、安定して続いた夫婦は3つに分かれました。互いの言い分を認めながら言い合う夫婦、激しくぶつかる夫婦、言い争いを避ける夫婦です。不安定だったのは、敵対的な夫婦と、敵対的でありながら互いに距離ができた夫婦でした(Gottman, 1993)。親しい関係の対立の研究をまとめたある論考も、対立が害になるか益になるかは、どれくらいの頻度か、どう扱うか、その関係がどれだけ支え合うものかによると述べています。支え合う関係での建設的な対立はある程度までは益になり、相手を力で従わせようとする対立は害になりやすい、というのが著者たちの仮説です(Laursen & Hafen, 2010)。よくけんかをする、あるいはほとんどしないということだけで、関係の良し悪しは判断できません。

この記事は、恋人や夫婦のけんかと仲直りについての研究を中心に、謝罪や許しのように友人や家族の間にも通じる研究をあわせて集めました。距離をとる恋人との話し合いは回避型の恋人との話し方に、見捨てられる不安からしがみついてしまう気持ちは不安型愛着のガイドに別にまとめています。診断のための記事ではありません。相手が怖い、またはけんかが脅しや暴力に発展したことがあるなら、この記事の仲直りのコツより先に、下の「けんかではなく、支配や暴力のとき」を読んでください。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。

関係を傷つけるけんかの形:きつい切り出し、防御、だんまりと修復の試み

けんかの始まり方も大切です。新婚夫婦124組の15分間の話し合いで表れた感情を3分ごとに記録した研究では、最初の3分の感情表現だけで、6年後に結婚が続いているかどうかを予測できました(Carrère & Gottman, 1999)。1983年と1987年に夫婦73組を調べ、会話の中の肯定と否定のバランスで夫婦を分けた研究では、バランスが崩れた夫婦ほど否定的な感情表現が多く肯定的な表現が少なく、意地の張り合い、会話から引くこと、防御が多く、別居や離婚を考えたり実際に別居したりするリスクも高くなっていました(Gottman & Levenson, 1992)。

ゴットマンは一般向けの本の中で、批判、侮辱、防御、逃避(口を閉ざして反応しないこと)を関係をおびやかす「四騎士」と呼びました(Gottman & Silver, 1999)。同じ研究室が夫婦を14年間追跡した研究では、話し合いでの否定的な感情が早い時期の離婚を、日常の会話や話し合いでの肯定的な感情の少なさが遅い時期の離婚を予測し、結婚満足度や離婚についての考えも加えたモデルは93%の精度で離婚を当てたと報告されています(Gottman & Levenson, 2000)。しかし、こうした離婚予測の研究は、モデルを作ったデータではなく新しいデータで確かめると精度が大きく下がりうるという批判があります(Heyman & Slep, 2001)。同じ研究室の新婚夫婦の研究には、分析する夫婦の選び方や、相関のデータから原因を語っている点を指摘する批判も出ています(Stanley ほか, 2000)。よく聞く「離婚を90%以上当てる」という話は、こうしたパターンが危険信号として一緒に見られた、という意味で読むほうが正確です。

けんかの最中に流れを変えようとする言葉やふるまいを、ゴットマンの研究チームは「修復の試み(repair)」と呼んでいます。新婚夫婦の話し合いを観察した研究では、最初の3分のうちに先に出た修復の試みがもっとも効果的で、論理や問題解決に訴えるものより、感情の雰囲気に気を配るものがそうでした。一緒に笑う、愛情を示す、自分の気持ちを打ち明ける、理解や共感を伝える、問題の一部について責任を認める、「私たちは大丈夫」と伝える、といったものです。二人の友情がしっかりしているほど、修復の試みが受け入れられやすいという仮説も支持されました(Gottman ほか, 2015)。新婚夫婦49組を調べた別の研究では、ふだんの夕食時の遊び心や相手を歓迎する様子が、話し合い中のユーモアや愛情表現と結びついていましたが、観察研究なので原因と結果はわかりません(Driver & Gottman, 2004)。

ただし、話し方のスキルが関係のすべてではありません。ロサンゼルス郡の低所得地域に住む新婚夫婦431組を9か月ごとに4回観察した研究では、会話の仕方がその後の満足度を予測する方向と、満足度がその後の会話を予測する方向の両方がありましたが、どちらも強くはありませんでした。研究者たちは、話し方のスキルを関係満足の鍵とみなす理論やプログラムに疑問を投げかけています(Lavner ほか, 2016)。一方、結婚して最初の4年間ずっと満足度が高かった夫婦136組のうち、10年以内に離婚した夫婦は、新婚のころに否定的な会話や感情、否定的な支え方が多く見られました(Lavner & Bradbury, 2012)。幸せな関係でもけんかの仕方を振り返る価値はありますが、一度のけんかで関係の先行きが決まるわけではありません。

一方が詰め寄り、もう一方が黙り込むとき:追う・引くの悪循環と、いったん休むこと

言い争いでよく見られる悪循環の一つは、一方が感情的な要求や批判、不満で相手に迫り、もう一方が防御したり何もしなかったりして引いてしまう形です。研究者はこれを要求・撤退パターンと呼んでいます。夫婦31組がそれぞれ相手に望む変化を1つずつ取り上げて話し合った研究では、二人とも、自分が望む変化について話すときはより要求し、相手が望む変化について話すときはより引く傾向がありました。性別による違いも見られたため役割がそのまま入れ替わったわけではありませんが、どちらが変化を望んでいるかも役割を左右していたということです(Christensen & Heavey, 1990)。

この悪循環は関係の負担になります。研究74件(14,255人)をまとめたメタ分析では、要求・撤退は関係満足度の低さなどのさまざまな結果と中程度に関連し(全体でr = .36)、どちらが要求する側でも関連の大きさは同程度でした(Schrodt ほか, 2014)。追いかける側なら、一度にいくつもの不満をぶつけるより、望む変化を1つ穏やかに切り出してみましょう。引く側なら、姿を消す前に、いつならまた話せるかを伝えてください。愛着の観点からこの悪循環を扱った内容は愛着スタイル別の恋愛傾向にあります。

けんかが激しくなると、体も一緒に高ぶります。夫婦30組が対立する話し合いをしている間の生理的な反応を続けて測った研究では、話し合い中に体がより興奮していた夫婦ほど、その後3年間で結婚満足度が大きく下がりました。3年後に再び調べられたのは19組だけの小さな研究です(Levenson & Gottman, 1985)。ゴットマンは、感情と体の緊張が一気に押し寄せて話し合いを続けにくくなる状態を「感情の氾濫(flooding)」と呼び、そのようなときは少なくとも20分ほど休んで気持ちを落ち着けるよう一般向けの本で勧めています(Gottman & Silver, 1999)。試験で確かめられた時間というより勧めです。休んでいる間に相手の悪いところを反芻すると、怒りが長引きやすくなります。その研究は怒りのガイドにまとめました。

休むことは、相手を避けたり罰したりすることとは違います。何も言わずにいなくなると相手は見捨てられたと感じるかもしれないので、「今は興奮しすぎているから、30分後にまた話したい」のように、いつ戻るかを伝え、約束した時間に実際に戻ってきてください。止めるための合図と休む時間を、落ち着いているときに二人で決めておくのも一つの方法です。

謝り方:責任を認め、埋め合わせを申し出る

謝罪と許しは一緒に見られることが多いものです。一人が一人を傷つけた場面の許しを扱った研究175件(26,006人)をまとめたメタ分析では、謝罪は許しとはっきり関連していました(r = .42)。相手がわざとやったと受け取る度合い(r = −.49)、相手への共感(r = .51)、いま感じている怒り(r = −.41)も、許しと強く関連していました(Fehr ほか, 2010)。別の質問紙調査では、謝罪を受けると許しやすいのは相手への共感が高まるからだ、という仮説に合う結果が出ています(McCullough ほか, 1997)。

何を伝えればよいのでしょうか。謝罪の6つの要素(後悔の表明、何がいけなかったかの説明、責任を認めること、二度としないという決意、埋め合わせの申し出、許しを求めること)を分けて試した2つの研究では、要素を多く含む謝罪ほど効果的だと評価されました。もっとも重要だったのは責任を認めること、次が埋め合わせの申し出で、許しを求めることはもっとも重要度が低くなっていました(Lewicki ほか, 2016)。ただし、オンラインで集めた成人333人と大学生422人が採用担当者の立場になり、前の職場で税務申告を誤って処理した就職志望者の謝罪を評価した研究です(1つ目の研究では謝罪にどの要素が含まれるかを知らされ、2つ目の研究では謝罪文を読みました)。恋人どうしが口頭で謝る場面にそのまま当てはめるには注意が必要です。

よい謝罪を妨げるものは何でしょうか。あるレビューは、質の高い謝罪を、多くの要素を含みつつ防衛的でない謝罪、つまり言い訳をしたり相手のせいにしたりしない謝罪としてまとめています。謝罪を妨げるものとしては、相手や関係への関心が低いとき、謝ると自分が悪い人間になるように感じるとき、謝っても無駄だと思うときを挙げました。悪いことをした側は、謝ることを実際よりも屈辱的でつらいものと予想し、謝罪のよい効果を低く見積もる傾向があり、自分にとって大切な価値を先に思い浮かべてもらうと、より十分で防衛的でない謝罪をしたという実験もありました(Schumann, 2018)。「ごめん、でもあなたも…」のように「でも」がつく謝罪より、「ああしたのは私が悪かった。次はこうするね」のように責任と埋め合わせの方法を含む謝罪のほうが、これらの研究とよく合っています。

許すことは、仲直りや関係を続けることと同じではありません

研究では、許しは、関係を壊すような反応を抑え、自分を傷つけた人に建設的にふるまうようになる気持ちの変化と定義されています(McCullough ほか, 1997)。結婚3年目の夫婦と、結婚期間がより長い夫婦を調べた2つの研究では、仕返しをしたい気持ちや相手を避けたい気持ちはより悪い対立の解決と、相手への善意はよりよい対立の解決と関連していました。ただし、どちらの配偶者のどんな気持ちが関連したかは研究によって異なり、これらの関連は結婚満足度とは別に見られました(Fincham ほか, 2004)。

しかし、許しと仲直り(和解)は同じではありません。カウンセリング分野のある論文は、両者の違いを示し、カウンセラーが二つを混同しないよう強調しています(Freedman, 1998)。許しが自分の心の変化だとすれば、関係をつなぎ直す仲直りは二人で一緒にすることです。許すことがいつもよい結果につながるわけでもありません。アメリカ・オハイオ州で、初めての結婚から6か月以内の夫婦72組を4年間追った研究では、自分はよく許すほうだと答えた配偶者の相手は心理的・身体的な攻撃が減らずにそのまま続き、あまり許さないほうの配偶者の相手は攻撃が時間とともに減っていました。研究者は、許しは万能薬ではないと結論づけています(McNulty, 2011)。最後の調査に残ったのは37組だけで、関連を見た研究なので原因は断定できませんが、繰り返される攻撃まで覆い隠すことが許しの意味ではありません。攻撃や脅しがあるなら、安全が最優先です。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。

許したからといって関係を続けなければならないわけではなく、別れを選ぶこともまた尊重されるべき選択です。別れた後の回復は失恋から立ち直る方法にまとめました。反対に傷つけた側なら、相手がすぐに許してくれなくても急かさないでください。上の謝罪の研究では、許しを求めることがもっとも重要度の低い要素でした(Lewicki ほか, 2016)。

第三者の目で見直す:21分間の書く課題の研究とカウンセリング

けんかの回数が減らなくても、けんかが残すつらさは減らせるという研究があります。2年間、4か月ごとの調査に参加した夫婦120組を無作為に分け、半数は2年目に、最近の言い争いを「関係する全員にとって最善を願う中立的な第三者」の目で考え直す7分間の書く課題を3回(合計21分)行いました。1年目はどちらのグループも結婚の質が下がりましたが、2年目には書かなかった夫婦では下がり続けた一方、書いた夫婦では下がりませんでした。言い争いの頻度やテーマの深刻さは両グループで同程度で、言い争いによるつらさが減ったことがこの差を説明していました(Finkel ほか, 2013)。

ただし、一つの研究室による一つの研究です。別の研究チームがこの方法を変えて、カナダで6歳未満の子どもがいるカップル140組を無作為に分け、9週間に3回書いてもらった予備的な試験でも、比較グループでは開始からプログラム直後までに関係の質が悪くなった一方、見直しの書く課題をしたグループではそうなりませんでした(Prime ほか, 2024)。研究はまだ多くなく、この差はプログラム直後までの結果として報告されています。試してみるなら、最近の言い争いを事実中心に短く書いたあと、全員にとって最善を願う中立的な第三者ならこの言い争いをどう見るかを書いてみてください。

二人で努力しても同じけんかが長く繰り返されるなら、カップルカウンセリングや夫婦カウンセリングを考えてみてもよいでしょう。カップルカウンセリングの効果についての研究は倦怠期の乗り越え方にまとめました。ただ、カウンセリングを考える前に、下の「けんかではなく、支配や暴力のとき」に当てはまらないかを先に確かめてください。そうした関係なら、カップルカウンセリングより安全が先です。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。そうした関係なら、それぞれ別々に助けを求めてください。

けんかではなく、支配や暴力のとき

この記事の仲直りのコツは、二人が互いを怖がっていない関係でのけんかのためのものです。研究者は、親密な関係での暴力は一種類ではないと考え、強圧的支配による暴力、抵抗としての暴力、状況的なカップル間暴力、別れの過程で起きる暴力の4つのパターンを区別しています(Kelly & Johnson, 2008)。相手が誰と会い誰と話すかを決める、時間の使い方をいちいち報告させる、携帯電話の使い方を制限したりチェックしたりする、アカウントのパスワードを知っておく必要があると言う、機器で位置を追跡する、家族や友人から引き離すといった行動は、イギリス政府の指針が強圧的支配の例として挙げているものです(Home Office, 2023)。こうしたことがある、または相手が怖いなら、仲直りより安全が先です。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。

このような関係では、話し方のスキルや謝罪、許し、カップルカウンセリングは答えになりにくいものです。アメリカの全米DVホットラインは、虐待のある関係で相手と一緒にカウンセリングを受けることを勧めていません。虐待は関係の問題ではなく、カップルカウンセリングは虐待のある関係の不平等な力の構造を直せず、加害者がカウンセリングで出た話をあとで相手に不利に使うことがありうる、というのがその理由です(National Domestic Violence Hotline, 2022)。軽度の暴力があったカップルのカウンセリングに携わってきた研究者たちは、一方だけに教えた「タイムアウト」が効かなかったり、相手を苦しめるのに使われたりすることがあるというクライエントの声を伝えており(Rosen ほか, 2003)、よく許す配偶者の相手ほど攻撃が減らなかったという研究もあります(McNulty, 2011)。危険かもしれないときは一人で立ち向かったり問い詰めたりせず、信頼できる人に状況を伝え、緊急時に行く場所と連絡する相手を前もって決めておいてください。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。

嫉妬が支配に変わっていくサインは恋愛の嫉妬のガイドに、自分の記憶や判断を揺さぶる言葉が繰り返されるならガスライティングのガイドにまとめました。

よくある質問

Q. 友だちとけんかしたときも同じでいいのでしょうか? A. この記事の研究の多くは恋人や夫婦を扱っています。ただ、謝罪と許しの関連を示したメタ分析は、恋人どうしに限らず、ある人が別の人を傷つけたさまざまな場面を集めたものであり(Fehr ほか, 2010)、対立が害になるかどうかは頻度やけんかの仕方、関係の質によるという論考も、親しい関係全般を扱っています(Laursen & Hafen, 2010)。責任を認め、埋め合わせの方法を伝える謝罪や、いったん休んでいつ戻るかを伝えることは、友だちとの間でも試せます。けんかのあと連絡が途絶えて寂しいなら、孤独のガイドも読んでみてください。

Q. どちらが先に謝るべきですか? A. どちらが先にすべきかを示す研究は、私たちが調べた範囲では見つかりませんでした。ただ、悪いことをした側は、謝ることを実際よりつらく、効果も小さいと予想しがちでした(Schumann, 2018)。自分にも非があるなら、その部分だけでも先に認めてみてください。問題の一部について責任を認めることは、新婚夫婦のけんかで効果的だった修復の試みの一つでした(Gottman ほか, 2015)。

Q. けんかのあと、恋人が連絡に応じてくれません。 A. 激しいけんかの後は、気持ちが落ち着く時間が必要なのかもしれません。ゴットマンも、感情があふれたときは休むよう勧めています(Gottman & Silver, 1999)。けんかのたびに黙り込むことが繰り返されるなら、要求・撤退の悪循環かもしれません(Christensen & Heavey, 1990)。連絡で追い詰めるより、いつならまた話せるかを一度だけ聞いて待ってみてください。距離をとる恋人との話し合いは回避型の恋人との話し方にまとめました。連絡を絶つことが罰や支配のやり方として繰り返されるなら、上の「けんかではなく、支配や暴力のとき」を読んでください。危険が差し迫っているときはすぐに110番、相談は内閣府「DV相談ナビ」(#8008)へ。韓国では緊急時はすぐに112、家庭内暴力・交際暴力の相談は女性緊急電話1366(24時間)に連絡してください。

Q. ゴットマンの研究は離婚を90%以上予測できるというのは本当ですか? A. 14年間の追跡研究で、あるモデルが93%の精度で離婚を当てたと報告されたのは事実です(Gottman & Levenson, 2000)。結婚満足度や離婚についての考えへの回答まで入れたモデルなので、会話だけを見て当てた数字ではありません。しかし、こうした予測は新しいデータで確かめると精度が大きく下がりうるという批判があり(Heyman & Slep, 2001)、分析する夫婦の選び方や因果の解釈への批判もあります(Stanley ほか, 2000)。この記事で紹介したゴットマンの研究室の研究は、ほとんどが結婚した男女の夫婦を観察したものです。パターンは危険信号として参考にしつつ、一度のけんかで関係の先行きを占わないでください。

Q. 愛着スタイルや愛の言語が違うから、何度もけんかになるのでしょうか? A. そうとは言い切れません。関係の中で自分がどう近づき、どう離れるかは愛着スタイル診断で、どんな表現に愛を感じるかは愛の言語診断で確かめられますが、どちらもけんかの原因を診断する検査ではありません。二つの考え方の違いは愛の言語と愛着スタイルの違いにまとめました。

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