VIA 強みプロフィール
寛容さ
対立のあとでも、関係を修復して再出発できるようにする力があります。
- #節度
VIAの24の強みのうち、「節度」の徳目に属する強みです。行き過ぎを抑え、バランスを保つ力。
こんなふうに表れます
- 過去の出来事にとらわれるより、これからの関係を考えようとします。
- 許すとは「忘れる」ことではなく、感情の重さを軽くしていく過程なのかもしれません。
- 修復は、境界線と再発防止の約束がそろってこそ安全に進みます。
強みの活かし方
- 許すかどうかとは別に、「次からどうするか」を話し合って決めてみましょう。
- 気持ちが落ち着いてから話し合いの時間をとるのがよいでしょう。
- 自分自身にも、他人に向けるのと同じくらいの寛大さを向けてみましょう。
使いすぎたときの注意点
あまりに早く水に流すと同じことが繰り返されかねないので、基準と境界線をはっきりさせましょう。
今週ためすこと
今週は心に残っている出来事を一つ、「そのときの気持ち」「学んだこと」「これからの基準」の3つで整理してみましょう。
同じ徳目の強み · 節度
- 謙虚さ
- 思慮深さ
- 自己調整
寛容さ(許す力)が人間関係・仕事・勉強で働くとき
VIAの寛容さは、傷つけた相手にもう一度チャンスを与え、仕返ししたい気持ちを長く抱え込まない強みです。約束を破った友人の謝罪を受け入れて次の予定を立てたり、けんかの数日後に自分から近況を尋ねたりする姿に表れます。過ちをなかったことにするのではなく、心の中の貸し借りの帳簿を閉じるイメージです。
職場では同僚のミスで仕事がこじれたとき、責任ははっきりさせつつも、その件を何度も蒸し返さずに雰囲気を立て直します。勉強では試験で失敗した自分を責めすぎず、次の計画へ移る「自分を許す力」としても働きます。
寛容さが過ぎるとき、足りないとき
ニーミックが説明する黄金の中庸に照らすと、寛容さを使いすぎた場合、同じ過ちが繰り返されても毎回見逃し、自分の境界線が崩れていきます。相手が責任を取らない関係で耐え続けるのは、許しというより自分を消すことに近いでしょう。逆に足りないと、小さなミスでも心を閉ざし、関係が切れやすくなります。
許すことと仲直りすることは別だと覚えておいてください。恨みは手放しても、再び近づくかどうか、どんな条件で関係を続けるかは別に決めて構いません。安全が心配な関係なら、許しより距離を置くことや助けを求めることが先です。
寛容さを練習する具体的な方法
セリグマンら(2005)の「強みを新しく使う」課題は、上位の強みを一日一回いつもと違う方法で使うものでした。寛容さが上位ならこの枠組みを借りられますが、一つのオンライン研究から出た結果なので、大きな変化より小さな気づきを目標にしましょう。
例:最近傷ついた出来事を相手の立場から3文で書き直す、謝られたときに「大丈夫」より「話してくれてありがとう」と返してみる、長く引っかかっている件を送らない手紙に書く。心理学者ワージントンのREACHモデルのように、段階を踏んでゆっくり進める方法もあります。
エントリーシート・面接で寛容さを表現するには
「許す」という言葉は応募書類では少し浮くので、「関係修復」「対立後の立て直し」と言い換えると自然です。自己PRなら「発表前日にメンバーが資料を失くしたとき、責めるより残り時間を分担して作り直し、その後の企画も一緒に進めました」のように、関係が続いた結果まで示しましょう。
面接で対立の経験を聞かれたら、相手の非を長く説明するより、自分がどう気持ちを整理し、何を合意したかに焦点を当ててください。守った境界線についても触れると、ただ我慢する人ではなく成熟した調整ができる人として伝わります。
寛容さと一緒に使いたい強み
寛容さとVIA-ISの研究
ピーターソンとセリグマン(2004)が整理した枠組みでは、この強みの元の名前は「許しと慈悲」で、行き過ぎを抑える節度の美徳に入っています。VIA-ISはこの分類を測る代表的な自己報告式の検査で、多くの言語に翻訳されています。
とはいえ、許しを節度にまとめるのが妥当か、むしろ親切心のような人間性の強みに近いのかについては、因子分析の結果が一致していません。VIA診断の順位は一つの手がかりとして受け止め、進路の検討には強みと興味をあわせて見る方法を読んでみてください。
VIAの強み「寛容さ」についてよくある質問
寛容さが高い人はあまり怒らないのですか?
怒らないのではなく、怒ったあとに長く引きずらない傾向に近いものです。感情の大きさや回復の速さは人によって違います。
許したら、また仲良くしなければいけませんか?
いいえ。許しは心の中の恨みを手放すことで、関係を再びつなぐかどうかは別に選べます。繰り返し傷つけられるなら、距離を置くのも健全な選択です。
寛容さの順位が低いと、根に持つ性格なのですか?
そうとは決めつけられません。VIAの順位は自分の強み同士の相対比較なので、低い順位が性格の欠点を意味するわけではありません。傷の大きさや状況によって、許すのに時間がかかることもあります。
自分を許すことも、この強みに含まれますか?
含めて考えることができます。失敗した自分を責めすぎず次の行動へ移る力も、寛容さの一つの形です。どちらが楽かには個人差があります。
どうしても許せない自分はだめなのでしょうか?
だめではありません。深く傷ついた出来事ほど時間がかかるのは自然なことです。まず自分の気持ちを認め、許すかどうかを急いで決めなくても大丈夫です。
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